急性毒性
経口
【分類根拠】 (1)~(4) より、區(qū)分4とした。
【根拠データ】 (1) ラットのLD50: 2,000 mg/kg (MOE初期評価第4巻:暫定的有害性評価シート(2005)、GESTIS (Access on May 2020)) (2) ラットのLD50: 2,000~4,290 mg/kg (厚労省リスク評価書 (Access on May 2020)) (3) ラットのLD50: 3,000 mg/kg (ACGIH (7th, 2020)) (4) ラットのLD50: 3,000~4,290 mg/kg (AICIS (舊NICNAS) IMAP (2015))
経皮
【分類根拠】 (1)~(4) より、區(qū)分3とした。
【根拠データ】 (1) ラットのLD50: 930 mg/kg (厚労省リスク評価書 (Access on May 2020)、ACGIH (7th, 2020)) (2) ウサギのLD50: 930 mg/kg (ACGIH (7th, 2020)) (3) ウサギのLD50: 930~1,184 mg/kg (厚労省リスク評価書 (Access on May 2020)、AICIS (舊NICNAS) IMAP (2015)) (4) ウサギのLD50: 935 mg/kg (GESTIS (Access on May 2020))
吸入: ガス
【分類根拠】 GHSの定義における液體であり、區(qū)分に該當(dāng)しない。
吸入: 蒸気
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。
吸入: 粉じん及びミスト
【分類根拠】 (1) より、區(qū)分4とした。 なお、新たな情報(bào)源の使用により、舊分類から分類結(jié)果を変更した。 ばく露濃度が飽和蒸気圧濃度 (1.94 mg/L) よりも高いため、ミストとしてmg/Lを単位とする基準(zhǔn)値を適用した。
【根拠データ】 (1) ラットのLC50 (4時(shí)間): 500 ppm (2.46 mg/L) (ACGIH (7th, 2020)) (2) 本物質(zhì)の蒸気圧: 0.3 mmHg (20℃) (HSDB (Access on May 2020)) (飽和蒸気圧濃度換算値: 1.94mg/L)
皮膚腐食性及び皮膚刺激性
【分類根拠】 (1)~(4) より、區(qū)分2とした。
【根拠データ】 (1) 原液または1%溶液で中等度の刺激を生じる (MOE初期評価第4巻:暫定的有害性評価シート (2005))。 (2) ウサギを用いた皮膚刺激性試験で、刺激性を示すと報(bào)告されている (ACGIH (7th, 2020))。 (3) 本物質(zhì)へのばく露はヒトに対して皮膚及び眼刺激性を示す (AICIS (舊NICNAS) IMAP (2015))。 (4) 本物質(zhì)はヒト及び動物に対して中等度の刺激性を示す (GESTIS (Access on May 2020))。
【參考データ等】 (5) 短期間のばく露では眼、皮膚を刺激し、眼の発赤、痛み、重度の熱傷、皮膚の発赤、熱傷がみられる (MOE初期評価第4巻:暫定的有害性評価シート(2005))。
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性
【分類根拠】 (1)~(4) より、區(qū)分2Aとした。
【根拠データ】 (1) 短期間のばく露では眼、皮膚を刺激し、眼の発赤、痛み、重度の熱傷、皮膚の発赤、熱傷がみられる (MOE初期評価第4巻:暫定的有害性評価シート (2005))。 (2) 本物質(zhì)をウサギの眼に適用した眼刺激性試験で適用後24時(shí)間以上持続する角膜刺激性を示し、その影響は21日後までには消失した (AICIS (舊NICNAS) IMAP (2015)、REACH登録情報(bào) (Access on July 2020))。 (3) 本物質(zhì)へのばく露はヒトに対して皮膚及び眼刺激性を示す (AICIS (舊NICNAS) IMAP (2015))。 (4) 本物質(zhì)へのばく露は重度の痛みを伴う刺激性を示すが、腐食性は示さない (GESTIS (Access on May 2020))。
呼吸器感作性
【分類根拠】 データ不足のため、分類できない。
皮膚感作性
【分類根拠】 (1)~(4) より、區(qū)分1とした。
【根拠データ】 (1) 原液または1%溶液で中等度の刺激及び感作を生じ、蒸気へのばく露の方が液への接觸よりも過敏性を生じやすい長期間または反復(fù)して接觸することにより、皮膚が感作される可能性がある (MOE初期評価第4巻:暫定的有害性評価シート (2005))。 (2) モルモットを用いた皮膚感作性試験 (マキシマイゼーション法) において感作性を示し、陽性率は60%と報(bào)告されている (ACGIH (7th, 2020))。 (3) ヒトにおいて本物質(zhì)の蒸気あるいは液體との接觸により皮膚感作性を示す (AICIS (舊NICNAS) IMAP (2015))。 (4) 本物質(zhì)はモルモットにおいて皮內(nèi)投與により感作性を示す (GESTIS (Access on May 2020))。
生殖細(xì)胞変異原性
【分類根拠】 (1)、(2) より、區(qū)分2とした。
【根拠データ】 (1) in vivoでは、マウスを用いた優(yōu)性致死試験及びマウス/ハムスターの骨髄細(xì)胞を用いた小核試験で陰性の報(bào)告がある。また、マウス/ハムスターの骨髄細(xì)胞を用いた染色體異常試験及びラット/マウスの體細(xì)胞を用いたDNA損傷試験において陽性及び陰性の報(bào)告がある (IARC 121 (2019)、ACGIH (7th, 2020))。 (2) in vitroでは、細(xì)菌の復(fù)帰突然変異試験、ほ乳類培養(yǎng)細(xì)胞を用いた遺伝子突然変異試験、ヒトの末梢血及びほ乳類體細(xì)胞を用いた小核試験、ヒトの末梢血を用いた染色體異常試験及び姉妹染色分體交換試験において陽性の報(bào)告が複數(shù)ある (同上)。
発がん性
【分類根拠】 本物質(zhì)へのばく露とヒトでの発がん性に関する十分な報(bào)告はない。(1) のIARCの最新の評価及びその根拠となった (2)~(4) の情報(bào)に基づき、區(qū)分1Bとした。
【根拠データ】 (1) 國內(nèi)外の分類機(jī)関による既存分類では、IARCでグループ2A (IARC 121 (2019))、産衛(wèi)學(xué)會で第2群A (産業(yè)衛(wèi)生學(xué)會誌許容濃度の勧告 (1992年提案、2018年再検討))、ACGIHでA3 (ACGIH (7th, 2020))、NTPでR (Reasonably anticipated to be human carcinogens) (NTP RoC (14th, 2016))、EU CLPで1B (EU CLP分類 (Access on May 2020)) に分類されている。 (2) 雌雄のマウスに本物質(zhì)を2年間強(qiáng)制経口投與した発がん性試験において、雌雄で前胃の扁平上皮乳頭腫及びがんの発生率、雄で肝細(xì)胞腺腫及びがんの合計(jì)の発生率の有意な増加が認(rèn)められた (IARC 121 (2019))。 (3) 雌雄のラットに本物質(zhì)を2年間強(qiáng)制経口投與した2つの発がん性試験において、いずれの試験でも雌雄で前胃の扁平上皮乳頭腫及びがんの発生率の有意な増加がみられ、1つの試験では雄で乳腺の良性腫瘍の発生率の有意な増加が認(rèn)められた (IARC 121 (2019))。 (4) 本物質(zhì)は求電子剤であり、ヒトにおいてDNA付加物を形成し、遺伝毒性があるという強(qiáng)い証拠がある。 このメカニズムはヒトにおいても機(jī)能する (IARC 121 (2019))。
生殖毒性
【分類根拠】 (1) より、母動物に死亡がみられているものの例數(shù)が不明であるが、胎児に重篤な影響 (著床前胚損失の増加) がみられていることから、ガイダンスに従い區(qū)分2とした。
【根拠データ】 (1) 雌ラットの妊娠前の3週間、妊娠前の3週間及び妊娠1日目から19日目まで、あるいは妊娠1日目から19日目まで本物質(zhì)蒸気を吸入ばく露した試験において、300 ppm (1,470 mg/m3) では、全母動物がばく露日に死亡した。100 ppm (490 mg/m3) では、母動物毒性 (死亡 (例數(shù)記載なし)、體重増加抑制のみられる用量で、著床前胚損失の増加、胎児の體重と長さの減少、及び胸骨と後頭骨の骨化遅延の発生率の増加がみられている (IARC 60 (1994)、MOE初期評価第4巻:暫定的有害性評価シート(2005))。
【參考データ等】 (2) 雌ウサギの妊娠1~24日に吸入ばく露した発生毒性試験において、母動物毒性 (死亡(4/24例)) がみられる用量で、著床後胚損失の増加がみられている (IARC 60 (1994)、MOE初期評価第4巻:暫定的有害性評価シート(2005))。なお、IARC 60 (1994) では、母動物毒性は24例中19匹が死亡した最高用量のみにみられたとしている。
特定標(biāo)的臓器毒性 (単回ばく露)
【分類根拠】 (1)、(2) より、區(qū)分1 (呼吸器)、區(qū)分3 (麻酔作用) とした。新たな情報(bào)源の使用により、舊分類から分類結(jié)果を変更した。
【根拠データ】 (1) 気道への直接接觸により重度の損傷を生じるおそれがある (ACGIH (7th, 2020))。 (2) ヒトが大量ばく露を受けた場合、気道刺激性、中毒性肺水腫、吐き気、中樞抑制を生じる可能性がある (GESTIS (Access on August 2020))。
特定標(biāo)的臓器毒性 (反復(fù)ばく露)
【分類根拠】 (1)~(4) より、経口経路では區(qū)分に該當(dāng)しないに分類される。しかし、他の投與経路のデータがないため分類できないとした。なお、舊分類の分類根拠であるヒトのデータについては確認(rèn)できず、動物実験のデータを元に分類し、舊分類から分類結(jié)果を変更した。
【根拠データ】 (1) ラットを用いた強(qiáng)制経口投與による24週間反復(fù)投與毒性試験 (3日/週投與) において、最低用量の180 mg/kg/day (90日換算: 144 mg/kg/day、區(qū)分2超) で肝細(xì)胞過形成と腎尿細(xì)管変性、1,500 mg/kg/day (90日換算: 1,200 mg/kg/day、區(qū)分2超) 以上で死亡率増加、死亡例で前胃の基底細(xì)胞過形成、過角化癥、肝臓の病変及び腎尿細(xì)管上皮変性または壊死がみられている (AICIS (舊NICNAS) IMAP (2015))。 (2) マウスを用いた強(qiáng)制経口投與による20週間反復(fù)投與毒性試験 (3日/週投與) において、600 mg/kg/day (90日換算: 480 mg/kg/day、區(qū)分2超) 以上で前胃の基底細(xì)胞過形成、過角化癥及び肝臓の過形成がみられている (AICIS (舊NICNAS) IMAP (2015))。 (3) ラットを用いた強(qiáng)制経口投與による52週間反復(fù)投與毒性試験及びマウスを用いた強(qiáng)制経口投與による20週間反復(fù)投與毒性試験 (3日/週投與) において、區(qū)分2あるいは區(qū)分2超の用量で前胃の病変がみられている (MOE初期評価第4巻:暫定的有害性評価シート(2005)、AICIS (舊NICNAS) IMAP (2015))。 (4) ラット、マウスを用いた強(qiáng)制経口投與による104週間反復(fù)投與毒性試験では、區(qū)分2超の用量で體重増加抑制、生存率低下がみられている (MOE初期評価第4巻:暫定的有害性評価シート(2005))。
誤えん有害性*
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。なお、(1) より、動粘性率は20℃で1.9 mm2/secと算出され、40℃の動粘性率が14 mm2/s以下であるが、その他の情報(bào)は得られなかった。
【參考データ】 (1)動粘性率が20℃で1.9 mm2/s (20℃での粘性率1.99 mPa?s (HSDB (Access on July 2020)) と密度 1.05 g/cm3 (HSDB (Access on July 2020)) から算出)である。
* JIS Z7252の改訂により吸引性呼吸器有害性から項(xiàng)目名が変更となった。本有害クラスの內(nèi)容に変更はない。