急性毒性
経口
ラットのLD50値として、2,370-5,490 mg/kg の範(fàn)囲內(nèi)での10件の報告(PATTY (6th, 2012)、CICAD 67 (2010)、産衛(wèi)學(xué)會許容濃度の提案理由書 (2009)、NITE初期リスク評価書 (2007)、ACGIH (7th, 2006)、環(huán)境省リスク評価第4巻 (2005)、ECETOC TR95 (2005)、DFGOT vol. 6 (1994)、EHC 115 (1990)) に基づき、區(qū)分外とした。
経皮
ウサギのLD50値として、1,280-3,920 mg/kg の範(fàn)囲內(nèi)で11件の報告がある。 ガイダンスの改訂により、最も多くのデータ (7件) (1,280 mg/kg (環(huán)境省リスク評価第4巻 (2005))、1,290 mg/kg (PATTY (6th, 2012))、1,300 mg/kg (ECETOC TR95 (2005)、EHC 115 (1990))、1,300 mg/kg (EHC 115 (1990))、2,000 mg/kg (環(huán)境省リスク評価第4巻 (2005))、2,000 mg/kg (PATTY (6th, 2012))、2,000 mg/kg (DFGOT vol. 6 (1994)) が該當(dāng)する?yún)^(qū)分4とした。 なお、1件が區(qū)分5に該當(dāng)し、3件は複數(shù)データの集約であるため該當(dāng)數(shù)に含めずに分類した。
吸入:ガス
GHSの定義における液體である。
吸入:蒸気
ラットのLC50値 (4時間) として、16,000 mg/m3 (=5,136 ppm) (CICAD 67 (2010)) との報告に基づき、區(qū)分4とした。なお、LC50値が飽和蒸気圧濃度 (8,193 ppm) の90%より低いため、ミストを含まないものとしてppmを単位とする基準(zhǔn)値を適用した。現(xiàn)行分類の7時間データに代えて、新たな情報源 (CICAD 67 (2010)) の4時間試験データを優(yōu)先して分類を見直した。
吸入:粉じん及びミスト
データ不足のため分類できない。
皮膚腐食性及び皮膚刺激性
ウサギを用いた一次刺激性試験が複數(shù)あり、本物質(zhì)原液0.5 mLを4時間適用した試験 (EECガイドライン準(zhǔn)拠) で、刺激性なし (NITE初期リスク評価書 (2007)、ECETOC TR95 (2005)、BUA 198 (1996)) との報告や、本物質(zhì)483 mgを24時間適用した試験において軽度の刺激性ありとの報告がある (IUCLID (2000))。以上の結(jié)果より、區(qū)分外 (國連分類基準(zhǔn)の區(qū)分3) とした。
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性
ウサギを用いた眼刺激性試験 (OECD TG 405) において、本物質(zhì)原液0.1 mLを適用した結(jié)果、適用後24-72時間の刺激性の平均スコアが結(jié)膜発赤 1.3-1.1、結(jié)膜浮腫 0.5-0.2、角膜混濁 0.2-0.0を示し、刺激性なしとの報告がある (BUA 198 (1996))。また、別のウサギを用いた眼刺激性試験において、本物質(zhì)の原液0.5 mLの適用により刺激性はみられなかった (NITE初期リスク評価書 (2007)、ECETOC TR95 (2005)) との報告がある。以上の結(jié)果から、區(qū)分外とした。
呼吸器感作性
データ不足のため分類できない。
皮膚感作性
データ不足のため分類できない。なお、モルモットを用いたマキシマイゼーション試験の結(jié)果、感作性はみられなかった (CICAD 67 (2010)) との報告はあるが、試験條件及び試験結(jié)果を含め詳細不明のため分類できないとした。
生殖細胞変異原性
ガイダンスの改訂により「區(qū)分外」が選択できなくなったため、「分類できない」とした。すなわち、in vivoでは、ラット及びマウスの優(yōu)性致死試験、染色體異常試験、マウスの小核試験、ヒト末梢血及びマウス骨髄細胞の姉妹染色分體交換試験で弱い陽性結(jié)果も混じるが概ね陰性の結(jié)果である (NITE初期リスク評価書 (2007)、産衛(wèi)學(xué)會許容濃度の提案理由書 (2009)、CEPA (2002)、ECETOC TR95 (2005)、CICAD 67 (2010)、DFGOT vol. 6 (1994)、PATTY (6th, 2012))。In vitroでは、細菌の復(fù)帰突然変異試験、哺乳類培養(yǎng)細胞の遺伝子突然変異試験で陰性、ヒトリンパ球の染色體異常試験、姉妹染色分體交換試験、ヒト線維芽細胞の不定期DNA合成試験で、1例の染色體異常陽性結(jié)果を除きすべて陰性である (NITE初期リスク評価書 (2007)、環(huán)境省リスク評価第4巻 (2005)、産衛(wèi)學(xué)會許容濃度の提案理由書 (2009)、CEPA (2002)、ECETOC TR95 (2005)、CICAD 67 (2010)、DFGOT vol. 6 (1994)、PATTY (6th, 2012))。
発がん性
データ不足のため分類できない。
生殖毒性
以上のように、実験動物に対して明らかな生殖影響がみられており、また、産業(yè)衛(wèi)生學(xué)會許容濃度等の勧告 (2013) で、生殖毒性第1群物質(zhì) (ヒトに対して生殖毒性を示すことが知られている物質(zhì)) にリストアップされている(2013年提案暫定)。産業(yè)衛(wèi)生學(xué)會許容濃度の提案理由書 (2009) には、ヒトでの生殖影響に関して「ラジオ?テレビ用のコンデンサー製造事業(yè)所において1970-1977年の間EGMEに平均4.6年間ばく露されていた女性労働者28人について追跡調(diào)査が行われた。28人から41人の子供が生まれた。妊娠中にばく露されていなかった子供を?qū)澱栅趣筏?。その結(jié)果、ばく露群では先天異常及び染色體異常の頻度が有意に高かったとしているが、過去及び調(diào)査時點でのばく露レベルが不明であることと、本物質(zhì)は遺伝毒性が陰性であり、観察された染色體構(gòu)造異常頻度上昇には他の物質(zhì)との混合ばく露の影響も考えられることから慎重な解釈が必要と思われる」と記載されている。 以上のように、実験動物に対して明らかな生殖影響がみられているが、ヒトへの影響は不明瞭である。従って、區(qū)分1Bとした。
ラット、マウスを用いた経口経路 (飲水) での多世代生殖毒性試験において約20-200 mg/kg bw/day相當(dāng)で生存産児數(shù)の減少、受胎率の低下、妊娠回數(shù)の減少等がみられた (NITE初期リスク評価書 (2007)、ECETOC TR95 (2005))。 経口経路での催奇形性試験では、マウスにおいて母動物毒性がみられないか、體重増加抑制がみられる用量 (60-300 mg/kg/day) において胎児死亡、前後肢の指の奇形 (合指、短指、欠指、多指)、骨格奇形 (頚椎弓の分岐?分離)、外表奇形 (外脳) の発生率の増加、ラットでは、母動物毒性がみられない用量 (31 mg/kg/day相當(dāng)) で心血管系の奇形 、アカゲザルでは、12 mg/kg/day以上で胎児の死亡、36 mg/kg/day では胎児の全例が死亡し、死亡胎児の1 例で両前肢に指の欠損が報告されている(NITE初期リスク評価書 (2007)、ECETOC TR95 (2005))。 吸入経路の催奇形性試験では、母動物に體重増加抑制がみられる濃度 (50 ppm) でマウスでは胎児に精巣低形成、骨格変異、ラットでは骨格変異、ウサギでは吸収胚の増加、胎児體重低値、外表奇形 (関節(jié)拘縮、內(nèi)反足、無爪、短指、欠指、臍ヘルニア 等)、骨格奇形 (指骨欠損)、內(nèi)臓奇形 (心室中隔欠損、鎖骨下動脈形成不全、無腎、腎奇形、腎盂拡張、橫隔膜ヘルニア、卵巣欠損、膀胱低形成 等) が報告されている (NITE初期リスク評価書 (2007)、ECETOC TR95 (2005))。 経皮経路の催奇形性試験では、ラットにおいて母動物に體重増加抑制がみられる用量 (500 mg/kg) で外表奇形 (前肢屈曲)、內(nèi)臓異常 (腎盂拡大、尿管拡張) が報告されている (NITE初期リスク評価書 (2007)、ECETOC TR95 (2005))。
特定標(biāo)的臓器毒性(単回ばく露)
ヒトにおいては、気道に軽度の刺激性を有する。吸入経路で、咳、咽頭痛、めまい、頭痛、吐気、嘔吐、錯亂を生じ、高濃度の場合には意識喪失の場合がある。経口経路では、事例報告より、急性影響として死亡、悪心、チアノーゼ、呼吸亢進、頻脈、代謝性アシドーシス、錯亂、激昂などの中樞神経癥狀、急性出血性胃炎、急性膵炎、腎臓の黒色化及び尿細管の変性、脳と髄膜にうっ血水腫 (NITE初期リスク評価書 (2007))、肝臓の脂肪変性、腎臓の黒色化及び尿細管の変性、脳及び髄膜の水腫、うっ血、代謝性アシドーシス、肺の障害 (環(huán)境省リスク評価第4巻 (2005)、CICAD 67 (2010)) の報告がある。さらに、CICAD 67 (2010) で、ヒト疫學(xué)的データから神経系への影響が示唆されるほか、血液系への影響があると明確な関連性が記載されている。 実験動物では、ラットなどで経口、吸入、経皮経路において、血液學(xué)的影響 (CICAD 67 (2010))、マウスの吸入で肺、腎臓の障害(産衛(wèi)學(xué)會許容濃度の提案理由書 (2009)、ACGIH (7th, 2006))、経口で肺の浮腫、肝臓の軽度の傷害、腎臓の重度の傷害、ヘモグロブリン尿(PATTY (6th, 2012))、ラット、マウスの395 mg/m3以上の吸入で、回避?逃避條件反応の抑制、バルビツール酸塩誘発性睡眠時間の延長、四肢の部分的麻痺といった神経毒性試験の報告 (CICAD 67 (2010)) がある。これらの所見は、區(qū)分1に相當(dāng)するガイダンス値の範(fàn)囲でみられた。なお、肝臓、肺の所見については、本物質(zhì)の二次的影響とした。 以上より、區(qū)分1 (中樞神経系、血液系、腎臓)、區(qū)分3 (気道刺激性、麻酔作用) とした。
特定標(biāo)的臓器毒性(反復(fù)ばく露)
ヒトの職業(yè)ばく露による疫學(xué)研究において、本物質(zhì)にばく露された男性作業(yè)者の群では非ばく露対照群と比べて、赤血球數(shù)、ヘモグロビン濃度、ヘマトクリット値が有意に低下し、貧血の発癥率は対照群の3.2%に比し、ばく露群では26.1%と増加していた。ばく露群において明確な血液毒性所見がみられた時點、その後、職場環(huán)境の改善を行った2.5ヵ月後及び6ヵ月後に作業(yè)場で測定した本物質(zhì)気中濃度とばく露群における尿中代謝物 (メトキシ酢酸: MAA) 濃度を追跡測定した結(jié)果、両者は高い相関性を示し、本物質(zhì)ばく露と血液毒性発癥とは関連性があると考えられた (CICAD 67 (2010))。この他、疫學(xué)研究報告には精子形成阻害がみられたとの報告がある(NITE初期リスク評価書 (2007)、ECETOC TR95 (2005)、CICAD 67 (2010))。 実験動物では、ラットに13週間飲水投與した試験において、區(qū)分2に該當(dāng)する用量 (70 mg/kg/day) で胸腺及び精巣の萎縮がみられ、マウスの13週間飲水投與試験でも區(qū)分外の高用量で精巣に重量減少及び組織変化がみられている (NITE初期リスク評価書 (2007)、CICAD 67 (2010))。また、ラット又はウサギに本物質(zhì)蒸気を13週間吸入ばく露した試験においても、區(qū)分2相當(dāng)の濃度 (0.31-0.93 mg/L) で、白血球數(shù)、ヘモグロビン濃度及びヘマトクリット値の減少、並びに精巣萎縮がみられている (NITE初期リスク評価書 (2007)、ECETOC TR95 (2005)、CICAD 67 (2010))。 以上より、ヒト及び実験動物での知見に基づき、區(qū)分1 (血液系、精巣) とした。なお、舊分類で採用された中樞神経系への影響(神経癥狀、脳癥など) に関するヒトでの複數(shù)の知見はいずれも他物質(zhì)との複合ばく露による急性又は反復(fù)ばく露影響であることを確認した (NITE初期リスク評価書 (2007)、ECETOC TR95 (2005)、CICAD 67 (2010)) ため、現(xiàn)行分類では標(biāo)的臓器から削除した。
吸引性呼吸器有害性
データ不足のため分類できない。