急性毒性
経口
GHS分類: 區(qū)分3 ラットのLD50値として、120 mg/kg (雄) (SIDS (2004)、150 mg/kg (DFGOT vol.9 (1998)、ATSDR (1992))、151 mg/kg (雌雄) (SIDS (2004)、170 mg/kg (雌) (SIDS (2004)、DFGOT vol.9 (1998))、188 mg/kg (雌)、190 mg/kg (雌雄) (SIDS (2004)、205 mg/kg (雄) (SIDS (2004)、DFGOT vol.9 (1998))、320 mg/kg (IARC 63 (1995))、442 mg/kg (DFGOT vol.9 (1998))、444 mg/kg (DFGOT vol.9 (1998)、ATSDR (1992))、450 mg kg (雄) (ACGIH (7th, 2015))、505 mg/kg (ACGIH (7th, 2001))、150~505 mg/kg (EPA IRIS Summary (2009)、CICAD 56 (2003)) の13件の報告がある。7件が區(qū)分3に、5件が區(qū)分4に、1件が區(qū)分3~區(qū)分4に該當することから、件數(shù)の最も多い區(qū)分3とした。
経皮
GHS分類: 區(qū)分3 ウサギのLD50値 (OECD TG 402) として、900 mg/kg (雄)、850 mg/kg (雌) (SIDS (2004)、DFGOT vol.9 (1998))、880 mg/kg (雄雌) (SIDS (2004)) との報告に基づき、區(qū)分3とした。
吸入:ガス
GHS分類: 分類対象外 GHSの定義における液體である。
吸入:蒸気
GHS分類: 區(qū)分2 ラットのLC50値 (4時間) として、約3,000 mg/m3 (換算値:約497.5 ppm) (SIDS (2004)、CICAD 56 (2003)、EPA IRIS Summary (2009)、DFGOT vol.9 (1998)、ACGIH (7th, 2015)、ただしACGIHでは500 ppmと記載) との報告に基づき、區(qū)分2とした。なお、ラットのLC50値 (4時間) (OECD TG 403) として、> 4.8 mg/L (換算値:> 796 ppm) (SIDS (2004)) との報告があるが、この値のみでは區(qū)分を特定できない。なお、LC50値が飽和蒸気圧濃度 (4,870 ppm) の90%より低いため、ミストを含まないものとしてppmを単位とする基準値を適用した。
吸入:粉じん及びミスト
GHS分類: 分類できない データ不足のため分類できない。
皮膚腐食性及び皮膚刺激性
GHS分類: 區(qū)分外 0.5 mL の被験物質(zhì)をウサギに4時間貼付したの皮膚刺激性試験 (OECD TG 404準拠) で、皮膚刺激性が認められなかったことから (SIDS (2004))、區(qū)分外とした。
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性
GHS分類: 區(qū)分2 ウサギの眼刺激性試験で軽度~中等度の刺激性がみられた (DFGOT vol.9 (1992)、SIAP (2004)、ACGIH (7th, 2015))。一部の試験で中等度の刺激性が7日以內(nèi)に回復(fù)したとの記載があるが、細分類できなかったため、區(qū)分2とした。
呼吸器感作性
GHS分類: 分類できない データ不足のため分類できない。
皮膚感作性
GHS分類: 分類できない モルモットの皮膚感作性試験において、マキシマイゼーション法を含む2試験で陽性、ビューラー法を含む2試験で陰性の結(jié)果があり (ATSDR (1992)、CICAD 56 (2003)、SIAP (2004))、分類できない。
生殖細胞変異原性
GHS分類: 區(qū)分2 In vivoでは、ラットの優(yōu)性致死試験、マウス骨髄細胞の小核試験で陰性、ラットの肝臓、腎臓を用いたコメットアッセイ、ラット及びマウスの複數(shù)の臓器を用いたDNA付加體形成試験で陽性である (EPA IRIS Tox review(2009)、IARC 63 (1995)、DFGOT vol.9 (1998)、ACGIH (7th, 2015)、環(huán)境省リスク評価第13巻 (2015))。In vitroでは、細菌の復(fù)帰突然変異試験、哺乳類培養(yǎng)細胞のマウスリンフォーマ試験、染色體異常試験、姉妹染色分體交換試験での代謝活性化系で陽性、小核試験では非代謝活性化系で陽性結(jié)果が報告されている (EPA IRIS Tox review (2009)、IARC 63 (1995)、NTP TR384 (1993)、DFGOT vol.9 (1998)、ACGIH (7th, 2015)、環(huán)境省リスク評価第13巻 (2015))。以上より、ガイダンスに従い、區(qū)分2とした。
発がん性
GHS分類: 區(qū)分1B ヒトの発がん性に関する情報はない。実験動物ではラット、又はマウスに2年間強制経口投與した発がん性試験において、口腔粘膜扁平上皮の乳頭腫/がん、前胃の扁平上皮乳頭腫/がん、肝細胞の腺腫/がん、ハーダー腺の腺腫がラット及びマウスの雄及び/又は雌に、ジンバル腺、膵臓、腎臓、包皮腺、陰核腺、乳腺の腫瘍がラットの雄又は雌に、子宮の腫瘍がマウス雌に認められ、ラット、マウスの雌雄いずれも明らかな発がん性の証拠があると結(jié)論された (NTP TR 384 (1993))。既存分類はIARCがグループ2Aに (IARC 63 (1995))、EPAがL (Likely to be carcinogenic to humans: 區(qū)分1B相當) に (IRIS Summary (2009))、NTPがRに (NTP RoC (13th, 2014))、EUがCarc. 1Bに (ECHA SVHC support document (2011))、ACGIHがA2に (ACGIH (7th, 2015))、日本産業(yè)衛(wèi)生學(xué)會が第2群Aに (許容濃度の勧告 (2015))、それぞれ分類している。よって、本項は區(qū)分1Bとした。
生殖毒性
GHS分類: 區(qū)分1B マウスを用いた経口経路 (強制経口投與) による連続交配試験において、F0世代では肝臓の絶対?相対重量の増加(雌雄)、腎臓の絶対?相対重量の減少 (雌) が認められた高用量 (120 mg/kg/day) で、5回の妊娠?出産を繰返したうち、受胎率の低下 (3回目の妊娠以降)、生存児數(shù)の減少 (2回目の出産以降)、妊娠期間の延長 (4回目の妊娠以降) がみられた。最後の出産児をF1世代として離乳後F0と同様に投與し、成長後同一用量群同士を交配させた結(jié)果、30 mg/kg/day 以上の群で性周期の延長、120 mg/kg/dayで受胎率の低下が認められた (環(huán)境省リスク評価第13巻 (2015)、ACGIH (7th, 2015)、CICAD 56 (2003))。 以上、親動物に體重増加抑制など明らかな毒性影響が生じない用量で、生殖毒性影響 (受胎率の低下、生存産児數(shù)の減少、性機能への影響) がみられたことから、本項は區(qū)分1Bとした。なお、EUは本物質(zhì)をRepr. 1Bに分類し、発がん性結(jié)果も併せてSVHC指定している (ECHA SVHC support document (2011))。
特定標的臓器毒性(単回ばく露)
GHS分類: 區(qū)分1 (神経系、副腎)、區(qū)分3 (気道刺激性) 本物質(zhì)のラット及びモルモットを用いた単回吸入ばく露試験において昏睡と痙攣及び副腎皮髄の壊死が區(qū)分1のガイダンス値範囲の濃度で認められたとの報告がある (ACGIH (7th, 2015)、NTP TR384 (1993))。さらにラット及びマウスを用いた吸入ばく露試験において呼吸困難、不活発、上気道刺激が認められたとの記述 (ACGIH (7th, 2001))、及びヒトばく露例で喉に刺激性が認められたとの記述がある (ACGIH (7th, 2015)、CICAD 56 (2003)、DFGOT vol.9 (1998)、IARC 63 (1995) 及び ATSDR (1992))。以上より區(qū)分1 (神経系、副腎)、區(qū)分3 (気道刺激性) とした。
特定標的臓器毒性(反復(fù)ばく露)
ラットを用いた強制経口投與による90日間反復(fù)投與毒性試験において、區(qū)分2相當の59 mg/kg/dayで肝臓への影響 (膽管過形成、AST及びALT増加)、心臓への影響 (心筋への影響、(AST増加)) が報告されている (CICAD 56 (2003)、DFGOT vol.9 (1998)、IARC 63 (1995)、環(huán)境省リスク評価第13巻 (2015))。ラットを用いた強制経口投與による17週間反復(fù)投與毒性試験において、區(qū)分1の範囲である8~16 mg/kg/day (90日換算:3.6~7.1 mg/kg/day) で血液系への影響 (ヘマトクリット値?赤血球數(shù)?ヘモグロビン濃度減少等)、マウスを用いた強制経口投與による17週間反復(fù)投與毒性試験において、區(qū)分2相當の63 mg/kg/day (90日換算:59.5 mg/kg/day) で前胃への影響 (前胃の角質(zhì)増殖と扁平上皮過形成)、呼吸器への影響 (細気管支の再生変性) が報告されている (CICAD 56 (2003)、ACGIH (7th, 2001)、DFGOT vol.9 (1998)、IARC 63 (1995)、IRIS Tox. review (2009)、NTP TR384 (1993)、ATSDR (1992)、環(huán)境省リスク評価第13巻 (2015))。ラットを用いた強制経口投與による104週間反復(fù)投與毒性試験において、區(qū)分1相當の3 mg/kg/dayで前胃への影響 (基底細胞及び扁平上皮の過形成)、膵臓への影響 (腺房の限局性過形成)、10 mg/kg/dayで腎臓への影響 (尿細管上皮の限局性過形成) が報告されている (環(huán)境省リスク評価第13巻 (2015))。 これらの所見のうち、前胃の変化については刺激性に起因したものと考え標的臓器とはしなかった。 したがって、區(qū)分1 (呼吸器、肝臓、血液系、膵臓、腎臓)、區(qū)分2 (心臓) とした。
GHS分類: 區(qū)分1 (呼吸器、肝臓、血液系、膵臓、腎臓)、區(qū)分2 (心臓) ヒトに関する情報はない。 実験動物では、ラットを用いた13週間吸入毒性試験において、區(qū)分1相當である4.5 ppm (ガイダンス値換算:0.02 mg/L)で肝臓への影響 (肝細胞肥大)、血液への影響 (脾臓の髄外造血亢進) (CICAD 56 (2003)、ACGIH (7th 2001)、DFGOT vol.9 (1998)、IARC 63 (1995)、NTP TR384 (1993)、ATSDR (1992))、ラットを用いた11日間吸入毒性試験において區(qū)分1相當である2.9 ppm (ガイダンス値換算:0.0021 mg/L) で呼吸器 (鼻甲介嗅上皮の菲薄化)、132 ppm (ガイダンス値換算:0.097 mg/L) で肝臓 (肝細胞壊死) の報告があり、マウスを用いた11日間吸入毒性試験において同様に區(qū)分1相當の濃度で肝臓及び呼吸器への影響が報告されている (環(huán)境省リスク評価第13巻 (2015))。
吸引性呼吸器有害性
GHS分類: 分類できない データ不足のため分類できない。なお、HSDB (Access on June 2016) に収載された數(shù)値データ (粘性率: 0.25 mPa?s (20℃)、密度: 1.389 g/cm3 (20℃)) より、動粘性率は0.14 mm2/sec (20/20℃) と算出される。