急性毒性
経口
ラットLD50: 400 mg/kg(NTP DB(access on Nov. 2008))及び雌雄とも1110mg/kg(厚労省報告(Access on Nov. 2008))に基づき區(qū)分4とした。
経皮
モルモットLD50:10 mL/kg(換算値9200 mg/kg)(NTP DB (access on Nov. 2008))は區(qū)分外である。なお、EUリスク警句R24(Toxic in contact with skin)が付けられている。
吸入
吸入(粉じん): ラットLC50: 159 mg/m3 (0.159mg/L)/6時間の4時間換算値: 0.2385 mg/Lは區(qū)分2に該當(dāng)する。なお37.65mg/m3が飽和蒸気濃度なので粉じんでのばく露と考えられる。
吸入(蒸気): データなし
吸入(ガス): GHSの定義における固體である。
皮膚腐食性?刺激性
モルモットでは中等度から重度の刺激性(GESTIS(Access on Nov. 2008))及びマウスでは重度の刺激性(RTECS(2007))の記載がある。モルモットの所見は、投與24時間以內(nèi)に重度紅斑及び中等度浮腫が見られたが1週間後には軽減し、2週間後には軽度紅斑のみであったが完全に脫毛が見られたと記載されている。これらに基づき區(qū)分2とした。
眼に対する重篤な損傷?刺激性
ウサギの所見は投與1時間後で眼瞼、瞬膜及び結(jié)膜の軽度~中等度発赤が見られ、24時間後では角膜の発赤及び退色が増強され、48時間後では虹彩の中等度発赤、軽度浮腫及び血管新生が見られた。14日後では角膜、角膜混濁及び瞬膜の変化は見られなかったが眼瞼肥厚及び部分的瘢痕ならびに眼周囲の脫毛が未だ観察された(GESTIS(Access on Nov. 2008))。この所見から投與後14日でも完全に回復(fù)が見られず、またEUリスク警句R41(Risiks of serious damage to eyes)が付されている(EU-AnnexⅠ(2008))ことから區(qū)分1とした。
呼吸器感作性又は皮膚感作性
皮膚感作性:パッチテストを含む複數(shù)のヒト(合成研究者及び製薬會社従業(yè)員)の癥例が報告され(NTP DB(Access on Nov. 2008))、また、ドイツ學(xué)術(shù)振興會(DFG)において感作性物質(zhì)にリストされている(List of MAK and BAT value(2007))。更にEUリスク警句R43(EU-Annex Ⅰ( 2008))が付されていることに基づき皮膚感作(區(qū)分1)とした。
呼吸器感作性:データなし
生殖細(xì)胞変異原性
體細(xì)胞in vivo変異原性試験であるラット腹腔內(nèi)投與骨髄小核試験は陰性であった(NTP DB(Access on Nov. 2008))との記載に基づき區(qū)分外とした。なお、マウス92日間経皮投與末梢血小核試験の結(jié)果小核赤血球が弱いながら有意に増加し弱陽性であったとの記載もある(NTP DB(Access on Nov. 2008))。なお、in vitro試験のエームス試験及び培養(yǎng)細(xì)胞染色體異常試験はいずれも陰性であった(厚労省報告(Access on Nov. 2008))(NTP DB(Access on Nov. 2008))。
発がん性
遺伝子改変マウス(Tg.AC hemizygous mice)を用いた経皮投與試験の結(jié)果、投與部位に用量相関を伴ってsquamous cell papilloma(扁平上皮乳頭腫)の発生頻度が増加した(GESTIS(Access on Nov. 2008))。一方、p53ノックアウトマウスの試験では発がん性は認(rèn)められていない(GESTIS(Access on Nov. 2008))。遺伝子改変していない通常の実験動物を用いる発がん性試験報告ではないことから、分類できないとした。
生殖毒性
ラット単回投與繁殖試験の結(jié)果、著床前、著床後の仔の生存率、出産動物の生存率への影響が認(rèn)められたと記載されているが(NTB DB(Access on Nov. 2008))仔の発生毒性の情報もなく、また試験方法も不明であるので分類できないとした。
特定標(biāo)的臓器?全身毒性(単回ばく露)
ラットを用いた単回経口投與試験(OECD TG 401: GLP準(zhǔn)拠)で500, 700, 1000, 1400, 2000 mg/kgを投與した結(jié)果、700 mg/kgで一般癥狀である自発運動量減少、呼吸緩徐、流涎が見られた。ガイダンス値の區(qū)分2相當(dāng)である1000及び2000 mg/kg投與群の死亡動物の肝臓及び腎臓の病理組織學(xué)的検査を行ったところ肝臓小葉辺縁性肝細(xì)胞空胞化、壊死及びグリソン鞘結(jié)合織內(nèi)出血が認(rèn)められ、腎臓では尿細(xì)管上皮細(xì)胞硝子滴変性が認(rèn)められたほかに暗赤色尿貯留動物には腎乳頭管內(nèi)ヘモグロビン円柱が認(rèn)められた(厚労省報告(Access on Nov. 2008))との記述により、區(qū)分2(肝臓、腎臓)とした。
特定標(biāo)的臓器?全身毒性(反復(fù)ばく露)
ラット28日間反復(fù)経口投與試験、投與量15, 100, 500 mg/kg/dayの結(jié)果500 mg/kg/day(90日補正値156mg/kg/day)群で死亡例が見られ、病理組織學(xué)検査ではグリソン鞘周囲肝細(xì)胞壊死が見られ死因は肝障害によるものと推察された。自発運動量減少、流涎、體重増加抑制等の一般癥狀が見られ、肝臓重量増加、グリソン鞘周囲肝細(xì)胞腫大/細(xì)胞質(zhì)好酸性化、十二指腸拡張/粘膜肥厚が見られた。検體投與中止により肝臓及び十二指腸の病理組織學(xué)的変化は消失し、その他の変化も消失/回復(fù)傾向が見られている。なお、十二指腸粘膜の病理組織學(xué)的変化は被験物質(zhì)の有する刺激性により生じたものと推察されている厚労省報告(Access on Nov. 2008))。本試験條件下における無影響量は雌雄とも100 mg/kg/day(90日補正値31mg/kg/day)とされ(厚労省報告(Access on Nov. 2008))、ガイダンスの區(qū)分2を超える用量で認(rèn)められた病理學(xué)的変化も投與の中止により消失することより區(qū)分外(経口)に該當(dāng)するが、他経路でのデータがなくデータ不足で分類できないとした。
吸引性呼吸器有害性
データなし