急性毒性
経口
【分類根拠】 (1)、(2)より、區(qū)分に該當(dāng)しない。
【根拠データ】 (1)ラットのLD50:約 5,630 mg/kg(4,570 mg/kg(雄)、7,220 mg/kg(雌))(OECD TG 401)(EU CLH提案文書 (2019)) (2)ラット(雌)のLD50:> 2,000 mg/kg(OECD TG 423)(EU CLH提案文書 (2019))
経皮
【分類根拠】 (1)、(2)より、區(qū)分に該當(dāng)しない。
【根拠データ】 (1)ラットのLD50:> 2,000 mg/kg(OECD TG 402)(EU CLH提案文書 (2019)) (2)ウサギのLD50:> 2,000 mg/kg(OECD TG 402)(EU CLH提案文書 (2019))
吸入: ガス
【分類根拠】 GHSの定義における液體であり、區(qū)分に該當(dāng)しない。
吸入: 蒸気
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。
吸入: 粉じん及びミスト
【分類根拠】 (1)、(2)より、區(qū)分に該當(dāng)しない。なお、ばく露濃度は飽和蒸気圧濃度(0.27 mg/L)を超えるため、ミストと判斷した。
【根拠データ】 (1)ラットのLC50(4時間):> 5.2 mg/L(OECD TG 403)(EU CLH提案文書 (2019)) (2)ラットのLC50(4時間):> 5.9 mg/L(EU CLH提案文書 (2019))
皮膚腐食性及び皮膚刺激性
【分類根拠】 (1)、(2)より、區(qū)分に該當(dāng)しない。
【根拠データ】 (1)ウサギ(n=6)を用いた皮膚刺激性試験(OECD TG 404、GLP、72時間観察)において、4例でごく軽微な紅斑がみられたが、24時間以內(nèi)に完全回復(fù)した(紅斑?痂皮スコア:0/0/0/0/0/0、浮腫スコア:0/0/0/0/0/0)との報告がある(EU CLH提案文書 (2019)、REACH登録情報 (Accessed Aug. 2020))。 (2)ウサギ(n=3)を用いた皮膚刺激性試験(OECD TG 404、GLP、半閉塞、4時間適用、3日観察)において全例で浮腫はみられなかった。24時間後にごく軽微な紅斑がみられたが、72時間後には皮膚反応がみられなかった(紅斑?痂皮スコア:0.7/0.3/0.3)との報告がある(EU CLH提案文書 (2019)、REACH登録情報 (Accessed Aug. 2020))。
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性
【分類根拠】 (1)より、區(qū)分2Bとした。
【根拠データ】 (1)ウサギ(n=3)を用いた眼刺激性試験(OECD TG 405、GLP、5日観察)において、みられた癥狀はすべて5日以內(nèi)に完全に回復(fù)した(角膜混濁スコア:0/1.7/1.7、虹彩炎スコア:0/0.7/0.7、結(jié)膜発赤スコア:0.3/1/1、結(jié)膜浮腫スコア:0/0.3/0.7)との報告がある(REACH登録情報 (Accessed Aug. 2020))。
【參考データ等】 (2)ウサギ(n=6)を用いた眼刺激性試験(OECD TG 405、GLP、7日観察)において、みられた癥狀はすべて72時間以內(nèi)に完全に回復(fù)した(角膜混濁スコア:0/0/0/0/0/0、虹彩炎スコア:0/0/0/0/0/0、結(jié)膜発赤スコア:0/0/0.7/0.3/0/0、結(jié)膜浮腫スコア:0/0/0/0/0/0)との報告がある(EU CLH提案文書 (2019)、REACH登録情報 (Accessed Aug. 2020))。
呼吸器感作性
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。
皮膚感作性
【分類根拠】 (1)、(2)より、區(qū)分に該當(dāng)しない。
【根拠データ】 (1)モルモット(n=10)を用いた改変Buehler試験(OECD TG 406、GLP、惹起:100%溶液)において、惹起24、48時間後の陽性率はともに0%(0/10例)であったとの報告がある(EU CLH提案文書 (2019)、REACH登録情報 (Accessed Aug. 2020))。 (2)モルモット(n=10)を用いたMaximisation試験(OECD TG 406、GLP、皮內(nèi)投與:10%溶液)において、惹起24、48時間後に全例で陽性反応はみられなかったとの報告がある(REACH登録情報 (Accessed Aug. 2020))。
生殖細(xì)胞変異原性
【分類根拠】 (1)~(4)より、區(qū)分に該當(dāng)しない。
【根拠データ】 (1)マウスの末梢血赤血球を用いた小核試験(強(qiáng)制経口投與、2日間)で陰性の結(jié)果が得られている(REACH登録情報 (Accessed on May 2020)、CLH Report (2019))。 (2)細(xì)菌の復(fù)帰突然変異試験で陰性の結(jié)果が得られている(CLH Report (2019))。 (3)ほ乳類培養(yǎng)細(xì)胞(CHO)を用いた遺伝子変異試験で陰性の結(jié)果が得られている(CLH Report (2019))。 (4)ほ乳類培養(yǎng)細(xì)胞(CHO)を用いた染色體異常試験で陰性の結(jié)果が得られている(CLH Report (2019))。
発がん性
【分類根拠】 (1)~(5)より、區(qū)分2とした。
【根拠データ】 (1)國內(nèi)外の分類機(jī)関による既存分類では、IARCでグループ3に(IARC Suppl. 7 (1987))、EPAでグループC(Possible Human Carcinogen)に分類されている(EPA Cancer Annual Report 2018 (Accessed Aug. 2020):1995年分類)。ただし、IARC分類は初期のNCI (1978)報告までのデータでの古い評価であり(IARC 30 (1983))、本分類には利用できない。 (2)ラットの2年間慢性毒性/発がん性試験(混餌投與)では、10,000 ppm(500 mg/kg/day)までの用量で、発がん性の証拠は認(rèn)められなかった(JMPR (1996)、CLH Report (2019)、NCI (1978))。 (3)ラットの2年間慢性毒性/発がん性試験(混餌投與)では、6,000 ppm以上で肝臓の腫瘍性病変の発生頻度と重篤度に用量相関性が認(rèn)められ、中及び高用量群(12,000及び24,000 ppm)で肝細(xì)胞腺腫と肝細(xì)胞がんの増加が認(rèn)められた。ただし、全投與群に胃と盲腸の出血、腎臓病変、貧血など全身毒性がみられた(JMPR (1996)、CLH Report (2019))。本物質(zhì)は全身毒性を生じる用量で発がん性を示すと結(jié)論された(JMPR (1996))。 (4)マウスの78週間発がん性試験(混餌投與)では、100 mg/kg/day以上の雌雄に肝臓の好酸性巣及び好酸性細(xì)胞を有する腺腫が高頻度に認(rèn)められた(JMPR (1996))。 (5)マウスの12カ月間発がん性試験(混餌投與)では、中及び高用量群(6,000及び12,000 ppm)で用量依存的な體重低下と高用量群では死亡率増加もみられたが、これらの用量で肝細(xì)胞腺腫及び肝細(xì)胞がんの発生頻度増加が認(rèn)められた(JMPR (1996)、CLH Report (2019))。肝細(xì)胞腺腫とがんの合計発生率は対照群、6,000及び12,000 ppm群で1.9、24.5及び75%であり、12,000 ppm群には肝臓の血管內(nèi)皮肉腫(42% vs 対照群0%)も認(rèn)められている(CLH Report (2019))。JMPRは本試験結(jié)果に関して、本物質(zhì)は肝臓に毒性を示し、全身毒性を生じる用量で発がん性を示すと結(jié)論した(EPA(1995)、JMPR (1996))。
生殖毒性
【分類根拠】 (1)~(3)より、區(qū)分に該當(dāng)しない。
【根拠データ】 (1)ラットを用いた混餌投與による二世代生殖毒性試験(OECD TG416)において、500 mg/kg/dayで親動物及び児動物に體重減少及び體重増加抑制のみがみられたとの報告がある(CLH Report (2019)、JMPR (1996))。 (2)ラットを用いた強(qiáng)制経口投與による発生毒性試験(OECD TG414)において、発生毒性がみられなかったとの報告がある(CLH Report (2019)、JMPR (1996))。 (3)ウサギを用いた強(qiáng)制経口投與による発生毒性試験(OECD TG414)において、発生毒性がみられなかったとの報告がある(CLH Report (2019)、JMPR (1996))。
特定標(biāo)的臓器毒性 (単回ばく露)
【分類根拠】 (1)~(4)より、経口、経皮経路では區(qū)分に該當(dāng)しない。(5)、(6)より、區(qū)分3(気道刺激性)とした。なお、(1)は癥狀がみられた用量は不明であるが、報告されたNOELより、2,010 mg(區(qū)分に該當(dāng)しない範(fàn)囲)で影響がみられなかったと判斷した。
【根拠データ】 (1)ラットを用いた強(qiáng)制経口投與による?yún)g回投與試験(OECD TG 401、GLP)において、2,010~11,250 mg/kgで投與した結(jié)果、肛門性器の黃色の汚れ、立毛、嗜眠狀態(tài)、鼻?眼の暗色の汚れ、皮膚の波狀がみられ、また、肉眼的病理検査では主に高用量群の死亡例で下部消化管への暗色液とガスの貯留、鼻と口の周りの汚れ、肺出血、性器の黃色の汚れ、肝臓?腎臓の淡色化がみられたとの報告がある。なお、NOELは2,010 mg/kgと報告されている。(EU CLH 提案文書 (2019)、REACH登録情報 (Accessed Aug. 2020))。 (2)ラットを用いた強(qiáng)制経口投與による?yún)g回投與試験(OECD TG 423、GLP)において、2,000 mg/kg(區(qū)分2の上限)で影響がみられなかったとの報告がある(EU CLH 提案文書 (2019)、REACH登録情報 (Accessed Aug. 2020))。 (3)ラットを用いた経皮投與による?yún)g回投與試験(OECD TG 402、GLP)において、2,000 mg/kg(區(qū)分2の上限)で影響がみられなかったとの報告がある(EU CLH 提案文書 (2019)、REACH登録情報 (Accessed Aug. 2020))。 (4)ウサギを用いた経皮投與による?yún)g回投與試験(OECD TG 402、GLP)において、2,000 mg/kg(區(qū)分2の上限)で軽度な紅斑?浮腫がみられたが、2日目以降回復(fù)したとの報告がある(EU CLH 提案文書 (2019)、JMPR (1996)、REACH登録情報 (Accessed Aug. 2020))。 (5)ラットを用いた吸入(ミスト)ばく露による?yún)g回投與試験(OECD TG 403、GLP、4時間)において、5.2 mg/L(區(qū)分に該當(dāng)しない範(fàn)囲)で軽度の運動性減少、運動失調(diào)、呼吸困難がみられたとの報告がある(EU CLH 提案文書 (2019)、REACH登録情報 (Accessed Aug. 2020))。 (6)ラットを用いた吸入(ミスト)ばく露による?yún)g回投與試験(GLP、4時間)において、5.9 mg/L(區(qū)分に該當(dāng)しない範(fàn)囲)で鼻の分泌物?過剰流涎?眼閉?自発運動減少、投與後1週間に過剰な流涙?流涎?鼻汁分泌?努力呼吸、剖検時に肺の赤色巣(雌2例)がみられたとの報告がある(EU CLH 提案文書 (2019)、REACH登録情報 (Accessed Aug. 2020))。
特定標(biāo)的臓器毒性 (反復(fù)ばく露)
【分類根拠】 (1)、(2)より、経口経路では肝臓影響が認(rèn)められたことから、區(qū)分2(肝臓)とした。(3)より経皮経路では區(qū)分に該當(dāng)しない。吸入経路は、データ不足のため分類できない。
【根拠データ】 (1)イヌを用いた混餌投與による8週間経口投與試験(OECD TG 409)において、2,000 ppm(63 mg/kg/day(雄)、61 mg/kg/day(雌)、區(qū)分2の範(fàn)囲)で體重増加抑制、肝臓(絶対?相対重量増加、肝細(xì)胞肥大、ALP増加)、精巣重量減少がみられたとの報告がある(CLH Report (2019))。 (2)イヌを用いた混餌投與による1年間経口投與試験(OECD TG 452)において、2,000 ppm(53 mg/kg/day(雄)、71 mg/kg/day(雌)、區(qū)分2の範(fàn)囲)で肝臓影響(肝臓/膽嚢重量増加、肝細(xì)胞肥大、ALP増加)がみられたとの報告がある(CLH Report (2019))。 (3)ウサギを用いた21日間経皮投與試験において、100 mg/kg/day(90日換算値:23.3 mg/kg/day、區(qū)分2の範(fàn)囲)で皮膚影響 (紅斑、浮腫、剝離、亀裂、赤色隆起部)が認(rèn)められたが、全身毒性は1,000 mg/kg/day(90日換算値:233.3 mg/kg/day、區(qū)分に該當(dāng)しない範(fàn)囲)で認(rèn)められなかったとの報告がある(CLH Report (2019))。
【參考データ等】 (4)マウスを用いた90日間混餌投與による試験(OECD TG 408)において、102.6 mg/kg/day(雄)、103.5 mg/kg/day(雌)(區(qū)分に該當(dāng)しない範(fàn)囲)で肝臓相対重量増加(雄)、肝細(xì)胞肥大がみられたとの報告がある(CLH Report (2019))。 (5)ラットを用いた91日間混餌投與による試験において、1,200 mg/kg/day(區(qū)分に該當(dāng)しない範(fàn)囲)で腎臓相対重量増加がみられたとの報告がある(CLH Report (2019))。 (6)ラットを用いた3ヵ月間吸入ばく露(ミスト)による試験(OECD TG 413、6時間/日、5日/週)において、0.512 mg/L(區(qū)分に該當(dāng)しない範(fàn)囲)で局所影響として、赤色の鼻分泌物、喉頭の組織変化(過角化(軽微)や炎癥(中程度)を伴う扁平上皮化生など)が、全身影響として、肝臓影響(相対重量増加、肝由來酵素活性の減少)がみられたとの報告がある(CLH Report (2019))。
誤えん有害性*
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。
* JIS Z7252の改訂により吸引性呼吸器有害性から項目名が変更となった。