急性毒性
経口
【分類根拠】 (1)より、區(qū)分外(國連分類基準(zhǔn)區(qū)分5)とした。
【根拠データ】 (1)ラットのLD50:4,000 mg/kg(HSDB(Accessed Aug. 2018)、REACH登録情報(Accessed Aug. 2018))
経皮
【分類根拠】 (1)より、區(qū)分4とした。
【根拠データ】 (1)ラットのLD50:1,289 mg/kg(REACH登録情報(Accessed Aug. 2018))
吸入:ガス
【分類根拠】 GHSの定義における液體である。
吸入:蒸気
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。
吸入:粉じん及びミスト
【分類根拠】 (1)より、區(qū)分4~區(qū)分外に該當(dāng)するが、當(dāng)該情報のみでは區(qū)分を特定できないため、分類できないとした。なお、本物質(zhì)の20℃での飽和蒸気圧濃度は332 ppm(0.8 mg/L)であり、飽和蒸気濃度を超えた範(fàn)囲で試験が行われていることから、ミストの吸入試験として取り扱った。
【根拠データ】 (1)ラットのLC50(4時間):> 4.1 mg/L(4.1 mg/Lで死亡率は、雄0/10、雌0/10)(REACH登録情報(Accessed Aug. 2018))
皮膚腐食性及び皮膚刺激性
【分類根拠】 動物試験データ(1)、(2)は刺激性を示さないとしているが、例數(shù)が不足しており區(qū)分外を判斷できる十分な証拠が得られていないため、分類できないとした。
【根拠データ】 (1)ウサギを用いた皮膚刺激性試験(OECD TG404相當(dāng)、n=2)で、本物質(zhì)原體を1、5、15分開放適用(Lutrol又は50%Lutrol水溶液で洗浄)したところ、浮腫スコアは0、紅斑スコアは1.67で7日以內(nèi)に回復(fù)したとの報告がある(REACH登録情報(Accessed Aug. 2018))。 (2)ウサギを用いた皮膚刺激性試験(OECD TG404相當(dāng)、n=2)で、本物質(zhì)原體を20時間開放適用(未洗浄)したところ、紅斑スコア1.67が得られたが6日以內(nèi)に回復(fù)したとの報告がある(REACH登録情報(Accessed Aug. 2018))。
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性
【分類根拠】 (1)、(2)より、區(qū)分2とした。
【根拠データ】 (1)ウサギを用いた眼刺激性試験(n=6)で本物質(zhì)を適用したところ、適用後24、48及び72時間後の結(jié)膜発赤スコアは2.13であり、4日では完全に回復(fù)しなかったとの報告がある(REACH登録情報(Accessed Aug. 2018))。 (2)本物質(zhì)は眼刺激性を有するとの記載がある(HSDB(Accessed Aug. 2018))。
呼吸器感作性
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。
皮膚感作性
【分類根拠】 本物質(zhì)は皮膚感作性がないことを示す情報(1)も得られているが、區(qū)分外を判斷できる十分な証拠が得られていないため、分類できないとした。
【參考データ等】 (1)マウスを用いたLLNA試験(OECD TG406、n=6)で本物質(zhì)調(diào)剤(アセトン?オリーブオイル(4:1 v/v)中)を適用したところ、感作性を示さなかったとの報告がある(REACH登録情報(Accessed Aug. 2018))。
生殖細胞変異原性
【分類根拠】 (1)、(2)より、ガイダンスに従い分類できないとした。 なお、REACH登録情報はList外であるが、データの信頼性區(qū)分を考慮の上、利用可能なデータを用いて分類を行った。
【根拠データ】 (1)In vivoでは、マウスの優(yōu)性致死試験において陰性であった(REACH登録情報(Accessed Aug. 2018))。 (2)In vitroでは、細菌を用いた復(fù)帰突然変異試験において陰性であった(REACH登録情報(Accessed Aug. 2018))。
発がん性
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。
生殖毒性
【分類根拠】 (1)、(2)より、ラットを用いた経口及び吸入経路での発生毒性試験において、母動物毒性発現(xiàn)量、又はそれ以下の用量で奇形発生増加を含む発生影響が認められたことから、區(qū)分1Bとした。
【根拠データ】 (1)妊娠7~16日のラットに吸入投與した発生毒性試験では、150 ppmの投與により、胚吸収の増加、同腹児數(shù)の減少、児動物の體重減少などが有意に認められた。また頭部の嚢胞、小眼球癥、水頭癥などの奇形の増加が報告されている。50 ppm の投與では、児動物の體重の有意な減少が認められた(REACH登録情報(Accessed Aug. 2018))。 (2)妊娠6~15日のラットに強制経口投與した発生毒性試験では、最高投與群の200 mg/kg/dayまで明らかな母動物毒性はみられなかったが、胎児には中用量の67 mg/kg/dayでは胎児の體重及び體長の減少、変異(詳細不明)及び奇形(発生率:51%、髄膜瘤、肋骨?脊椎の奇形など)の増加がみられた。200 mg/kg/dayでは著床胚の99.6%が早期吸収され、生存胎児は1例で外脳癥、內(nèi)臓転位など奇形を認めた(REACH登録情報(Accessed Aug. 2018))。
【參考データ等】 (3)妊娠7~14日のラットに経皮投與した試験では、87%の胎児の死亡と、すべての生存胎児の奇形(水腎癥、水頭癥)がみられ、経口経路でも1 cc/kg/dayの投與により同様の結(jié)果が得られている(HSDB(Accessed Aug. 2018))。
特定標(biāo)的臓器毒性(単回ばく露)
【分類根拠】 (1)~(3)より、區(qū)分1(肝臓)とした。(3)における心臓における所見は非特異的な変化であると判斷し、標(biāo)的臓器とはしなかった。なお、肝臓以外の他の臓器において重大な影響の報告がないこと、また悪心、嘔吐は全身毒性の所見としては採用しないこととして、舊分類における「全身毒性」を標(biāo)的臓器から削除した。
【根拠データ】 (1)ヒトで本物質(zhì)の急性毒性を呈する一次標(biāo)的臓器は肝臓との報告がある(HSDB(Accessed Aug. 2018))。 (2)ヒトで15 mg/kgを上限として単回経口ばく露した場合に、さほど高くない用量において悪心、嘔吐、肝機能障害が見られたとの報告がある(GESTIS(Accessed Aug. 2018))。 (3)ウサギに経皮投與した単回投與試験において、400~2,000 mg/kg(區(qū)分1~2の範(fàn)囲)で死亡動物で心臓の急性拡張、充血、肝小葉の灰色化が見られたとの報告がある(REACH登録情報(Accessed Aug. 2018))。
【參考データ等】 (4)マウスを単回腹腔內(nèi)投與した単回投與試験において、200~800 mg/kgでソルビトールデヒドロゲナーゼ酵素(SDH)および肝毒性指標(biāo)の血漿中濃度増加が見られたとの報告がある(HSDB(Accessed Aug. 2018))。
特定標(biāo)的臓器毒性(反復(fù)ばく露)
【分類根拠】 本物質(zhì)は抗腫瘍剤として開発されていたことがあり、(1)~(4)の臨床試験報告及び(5)の動物実験データから、ヒトで肝毒性を示すことが明らかと考えられる。また(6)より、吸入経路では呼吸器も標(biāo)的臓器と考えられた。よって、區(qū)分1(呼吸器、肝臓)とした。なお(4)より、肝臓以外の臓器で毒性が認められていないことから、「全身毒性」を標(biāo)的臓器とするのは妥當(dāng)性を欠くと判斷し標(biāo)的臓器から削除した。なお、更新された情報源の利用により舊分類から標(biāo)的臓器を変更した。
【根拠データ】 (1)複數(shù)名の患者に100~4,000 mg/kgの用量を2~36日間経口投與した癥例において、患者全員(総投與量80~870mg)で肝傷害がみられた。1患者の剖検から、肝臓に不規(guī)則な小葉組織破壊、肝細胞の大型化、肝再生部位の存在が認められた(HSDB(Accessed Aug. 2018))。 (2)ヒトに初回投與量300 mg/m2/dayで5日間靜注ないし経口投與後、2週間ごとに5日間投與のサイクルで投與量を1,200 mg/m2/dayまで増量し治療した患者19人と、週當(dāng)たり125~3,125 mg/m2の用量を6週ごとに投與した患者35人において、數(shù)人に可逆性の血清トランスアミナーゼ活性の上昇がみられた(HSDB(Accessed Aug. 2018))。 (3)ヒトに200~1,200 mg/m2/dayを3回/週、4週間経口又は靜脈內(nèi)投與した試験において可逆性の肝機能変化として、血清AST?ALT?アルカリホスファターゼ活性の増加、高ビリルビン血癥、及び肝腫大が認められた(GESTIS(Accessed Aug. 2018))。 (4)ヒトに経口又は靜脈內(nèi)投與した癥例において、肝臓以外の他の臓器(腎臓、心臓、血液、骨髄)には有害影響は検出されなかったとの記述がある(GESTIS(Accessed Aug. 2018)。 (5)雄ラットに2週間吸入ばく露(6時間/日、5日/週)した試験において、130 ppm(0.12 mg/L、ガイダンス値換算:0.036 mg/L、區(qū)分1の範(fàn)囲)以上で肝臓の相対重量増加及び組織変化(細胞質(zhì)の淡色化、細胞分裂指數(shù)の増加、細胞質(zhì)に脂質(zhì)空胞、変性性?再生性変化)、400 ppmで血清AST?ALT活性の増加が認められたとの報告がある(REACH登録情報(Accessed Aug. 2018)、GESTIS(Accessed Aug. 2018))。 (6)ラットに2週間吸入試験において、50 ppm(0.12 mg/L、ガイダンス値換算:0.013 mg/L、區(qū)分1の範(fàn)囲)以上で喘鳴とラッセル音がみられたとの報告がある(GESTIS(Accessed Aug. 2018))。
吸引性呼吸器有害性
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。