急性毒性
経口
【分類根拠】 (1)~(5)より、區(qū)分に該當しない。ガイダンスに基づき分類結(jié)果を変更した。
【根拠データ】 (1)ラットのLD50:3,500 mg/kg(MOE 初期評価 (2005)、ACGIH (7th, 2001)、EHC 111 (1991)) (2)ラットのLD50:10,800 mg/kg(AICIS IMAP (2018)、SIAR (2002)、UK EA (2009)、DFG MAK (1991)、EHC 111 (1991)) (3)ラットのLD50:> 3,000 mg/kg(SIAR (2002)) (4)ラットのLD50:> 5,000 mg/kg(AICIS IMAP (2018)、SIAR (2002)、EHC 111 (1991)) (5)ラットのLD50:> 20,000 mg/kg(AICIS IMAP (2018)、SIAR (2002)、UK EA (2009)、DFG MAK (1991))
経皮
【分類根拠】 (1)、(2)より、區(qū)分に該當しない。
【根拠データ】 (1)ウサギのLD50:> 7,900 mg/kg(SIAR (2002)、AICIS IMAP (2018)、UK EA (2009)、DFG MAK (1991)、MOE 初期評価 (2005))、EHC 111 (1991)) (2) ウサギのLD50:> 10,000 mg/kg(SIAR (2002)、AICIS IMAP (2018)、UK EA (2009)、DFG MAK (1991))
吸入: ガス
【分類根拠】 GHSの定義における固體であり、區(qū)分に該當しない。
吸入: 蒸気
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。
吸入: 粉じん及びミスト
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。
皮膚腐食性及び皮膚刺激性
【分類根拠】 (1)より、區(qū)分に該當しない。
【根拠データ】 (1)ウサギ(n=3)を用いた皮膚刺激性試験(OECD TG 404、GLP、閉塞、4時間適用、14日観察)において、皮膚刺激性はみられなかった(紅斑?痂皮スコア:0/0/0、浮腫スコア:0/0/0)との報告がある(SIAR (2002)、AICIS IMAP (2018)、REACH登録情報(Accessed July 2022))。
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性
【分類根拠】 (1)~(3)より、區(qū)分に該當しない。なお、新たな知見に基づき、分類結(jié)果を変更した。
【根拠データ】 (1)ウサギ(n=3)を用いた眼刺激性試験(OECD TG 405、GLP、7日観察)において、みられた刺激性影響は48時間以內(nèi)に回復した(角膜混濁スコア:0/0/0、虹彩炎スコア:0/0/0、結(jié)膜発赤スコア:0.3/0/0、結(jié)膜浮腫スコア:0/0/0)との報告がある(SIAR (2002)、AICIS IMAP (2018)、REACH登録情報 (Accessed July 2022))。 (2)ウサギ(n=9)を用いた眼刺激性試験(7日観察)において、非洗眼群6例については24時間後に軽度の刺激性影響がみられたが、72時間以內(nèi)に回復した。洗眼群3例については刺激性影響はみられなかったとの報告がある(SIAR (2002)、AICIS IMAP (2018)、REACH登録情報 (Accessed July 2022))。 (3)ウサギ(n=6)を用いた眼刺激性試験(GLP、6日観察)において、全例で24時間後に軽度の結(jié)膜発赤がみられたが、5例は72時間以內(nèi)に、殘りの1例も6日以內(nèi)に回復した。また、1例で24時間後に軽微な角膜混濁がみられたが、48時間以內(nèi)に消失したとの報告がある(SIAR (2002)、AICIS IMAP (2018)、REACH登録情報 (Accessed July 2022))。
呼吸器感作性
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。
皮膚感作性
【分類根拠】 (1)、(2)より、區(qū)分に該當しない。なお、新たな知見に基づき、分類結(jié)果を変更した。
【根拠データ】 (1)プラスチック製品や接著剤の成分に対する感作性の疑いのある患者43人にパッチテストした結(jié)果、本物質(zhì)に反応した癥例はみられなかった(SIAR (2002)、AICIS IMAP (2018))。 (2)モルモット(n=10)を用いたMaxisation試験(OECD TG406、GLP、皮內(nèi)投與:5%溶液)において、50%溶液惹起群及び75%溶液惹起群のいずれも惹起終了24、48時間後の陽性率は0%(0/10例)であったとの報告がある(AICIS IMAP (2018)、REACH登録情報 (Accessed July 2022))。
生殖細胞変異原性
【分類根拠】 In vivo試験での陰性の報告はないが、(2)~(4)より、異なる3つの指標のin vitro試験がすべて陰性であることから、區(qū)分に該當しないとした。なお、新たな情報源を利用し分類結(jié)果を変更した。
【根拠データ】 (1)In vivoの試験報告はない。 (2)In vitroでは、細菌復帰突然変異試験(OECD TG471、GLP)では、代謝活性化の有無に関わらず陰性の報告がある(REACH登録情報 (Accessed July 2022)、AICIS IMAP (2018))。この報告以外に3つのAmes試験で陰性の報告がある(SIAR (2002)、UK EA (2009))。 (3)In vitroでは、マウスリンパ腫L5178Y細胞を用いた遺伝子変異試験(OECD TG476相當)で、代謝活性化の有無に関わらず陰性の報告がある(REACH登録情報 (Accessed July 2022)、AICIS IMAP (2018)、SIAR (2002)、UK EA (2009))。 (4)In vitroでは、チャイニーズハムスター肺由來線維芽細胞(V79)を用いた染色體異常試験(OECD TG473、GLP)で、代謝活性化の有無に関わらず陰性の報告がある(REACH登録情報 (Accessed July 2022)、AICIS IMAP (2018))。
発がん性
【分類根拠】 (1)、(2)より、區(qū)分に該當しない。
【根拠データ】 (1)肺腫瘍の好発系統(tǒng)であるA/St系雄マウスに本物質(zhì)の20 mg/kg(18回)、40 mg/kg(3回)、80 mg/kg(1回)の用量を3回/週で腹腔內(nèi)投與後に18週間の観察期間をおき剖検した。各群の生存率は20、40及び80 mg/kgで各々18/20、3/20及び12/20例であった。肺腺腫は80 mg/kg群のみにみられたが、統(tǒng)計的に有意な発生頻度は認められなかった。このマウス肺腺腫試験での結(jié)果をもとに、発がん性の可能性は示されないと結(jié)論づけられた。(SIAR (2002)、ACGIH (7th、2001)、AICIS IMAP (2018)、UK EA (2009)、REACH登録情報 (Accessed July 2022))。 (2)ACGIHは(1)のデータのみを根拠に、本物質(zhì)の発がん性をA4(Not Classifiable as a Human Carcinogen)に分類した(ACGIH (7th, 2001))。この他、國內(nèi)外の評価機関による既存分類結(jié)果はない。
生殖毒性
【分類根拠】 (1)、(2)より、區(qū)分に該當しないとした。
【根拠データ】 (1)ラットを用いた混餌投與による一世代生殖毒性試験(雄:交配前3ヵ月間、雌:交配3ヵ月前から妊娠20日まで)では、試験最高用量の1%(690 mg/kg/day)まで雌雄とも受胎能に有害影響はみられなかった。また雌ラットでは、試験最高用量の1%(690 mg/kg/day)まで妊娠、分娩、胎児への発生影響はみられなかった。(REACH登録情報 (Accessed July 2022)、AICIS IMAP (Accessed July 2022)、SIAR (2002)、ACGIH (7th, 2001)、UK EA (2009))。 (2)ウサギを用いた強制経口投與による発生毒性試験(OECD TG414、GLP、妊娠6~28日)では、試験最高用量の200 mg/kg/dayまで、母動物毒性、母體及び胎児への発生影響ともに認められなかった。なお、用量設定のための予備試験において、雌動物に250 mg/kg/dayでは犠牲死1例を含め強い毒性が認められ、本試験の最高用量は200 mg/kg/dayに設定された(REACH登録情報 (Accessed July 2022))。
特定標的臓器毒性 (単回ばく露)
【分類根拠】 (1)、(2)より、経口及び経皮経路では區(qū)分に該當しないと考えられるが、吸入経路での毒性情報がなくデータ不足のため分類できない。
【根拠データ】 (1)4件のラットを用いた単回経口投與試験において、區(qū)分2の範囲を超える用量で死亡例も毒性影響みられなかったとの報告がある(SIAR (2002)、AICIS IMAP (2018)、EU RAR (2009))。 (2)ウサギを用いた単回経皮投與試験において、10,000 mg/kg/day(區(qū)分に該當しない範囲)で死亡例も毒性影響みられなかったとの報告がある(SIAR (2002)、AICIS IMAP (2018)、EU RAR (2009))。
特定標的臓器毒性 (反復ばく露)
【分類根拠】 (1)~(4)より、動物試験において、経口及び経皮経路では、區(qū)分2までの用量範囲で特定標的臓器毒性は生じないと考えられる。また、(5)、(6)より、ヒトが吸入経路において本物質(zhì)による深刻な健康影響を生じる可能性は低いと考えられる。本物質(zhì)はコリンエステラーゼ阻害作用を有するが、経口、経皮及び吸入経路において特定標的臓器毒性は生じないと考え、區(qū)分に該當しないとした。
【根拠データ】 (1)ラットを用いた混餌投與による90日間反復経口投與試験(OECD TG 408、GLP)において、1,500 ppm以上(105 mg/kg/day(雄)、117 mg/kg/day(雌)、區(qū)分に該當しない範囲)で雄に肝細胞肥大、甲狀腺ろ胞細胞肥大、7,500 ppm(583 mg/kg/day(雄)、632 mg/kg/day(雌))で肝臓重量増加、雌に肝細胞肥大がみられたとの報告がある(REACH登録情報 (Accessed July 2022)、AICIS IMAP (2018))。 (2)ラット(雄)を用いた混餌投與による4ヵ月間反復経口投與試験において、0.5%以上(345 mg/kg/day、區(qū)分に該當しない範囲)で極めて軽度の體重増加抑制がみられ、神経毒性は最高用量の1%(711 mg/kg/day、區(qū)分に該當しない範囲)までみられなかったとの報告がある(SIAR (2002)、UK EA (2009)、AICIS IMAP (2018))。 (3)ラット(雄)を用いた混餌投與による4ヵ月間免疫毒性試験において、1%(711 mg/kg/day、區(qū)分に該當しない範囲)で軽度の體重増加抑制がみられ、免疫系への影響は最高用量の1%(711 mg/kg/day、區(qū)分に該當しない範囲)までみられなかったとの報告がある(SIAR (2002)、UK EA (2009)、AICIS IMAP (2018))。 (4)ウサギを用いた3週間反復経皮投與試験(5日/週)において、血漿?赤血球?脳のアセチルコリンエステラーゼ活性抑制がみられたが、癥狀発現(xiàn)とも組織変化とも関連性はなく、毒性影響としての妥當性はないと考えられたとの報告がある(SIAR (2002)、UK EA (2009)、AICIS IMAP (2018)、REACH登録情報 (Accessed July 2022))。 (5)本物質(zhì)の蒸気、ミストないしダストに8~10年曝露された14人の雇用者では赤血球コリンエステラーゼ活性に軽度であるが統(tǒng)計的に有意な低下を生じたが、疾病の徴候(皮膚?眼?気道刺激性、原因不明の疾患、神経病)はみられなかったとの報告がある(AICIS IMAP (2018)、ACGIH (7th, 2001)、HSDB in PubChem (Accessed July 2022))。 (6)吸入経路による動物試験報告はないが、(5)の職業(yè)ばく露の所見から本物質(zhì)の反復吸入ばく露によってヒトの健康に深刻な傷害が生じることはないと報告している(AICIS IMAP (2018))。
誤えん有害性*
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。
* JIS Z7252の改訂により吸引性呼吸器有害性から項目名が変更となった。