急性毒性
経口
ラットのLD50値として、11 mg/kg (EPA RED (2008)、EPA RED Amendment (2009)、IRIS Tox. Review (2003))、26 mg/kg (環(huán)境省リスク評価第3巻 (2004))、29 mg/kg (IRIS Tox. Review (2003))、42 mg/kg (DFGOT vol.16 (2001))、46 mg/kg (ACGIH (7th, 2001)、ATSDR (2007)、DFGOT vol. 16 (2001)、EHC 127 (1992)、EU-RAR (2001)、IARC 36 (1985))、7-46 mg/kg (CEPA (2000)、CICAD 43 (2002))、42-46 mg/kg (NITE初期リスク評価書 (2007)) との報告に基づき、區(qū)分2とした。
経皮
ウサギのLD50値として、164-1,022 mg/kg の範囲內(nèi)で11件の報告がある。ガイダンスの改訂により、最も多くのデータ (6件) (231 mg/kg (EPA RED (2008)、EPA RED Amendment (2009)、IRIS Tox. Review (2003))、238 mg/kg (EU-RAR (2001)、NITE初期リスク評価書 (2007))、335 mg/kg (EU-RAR (2001)、DFGOT vol. 16 (2001)、NITE初期リスク評価書 (2007))、560 mg/kg (ACGIH (7th, 2001))、562 mg/kg (EU-RAR (2001)、DFGOT vol. 16 (2001)、NITE初期リスク評価書 (2007))、562 mg/kg (IARC 36 (1985)) が該當する?yún)^(qū)分3とした。なお、2件が區(qū)分2、1件が區(qū)分4、1件が區(qū)分2ないし區(qū)分4に該當する。また1件は複數(shù)データの集約であるため該當數(shù)に含めなかった。
吸入:ガス
GHSの定義における液體である。
吸入:蒸気
ラットのLC50値 (4時間) として、7.4 ppm (EPA RED (2008))、7.8 ppm (EHC 127 (1991)、PATTY (6th, 2012)、環(huán)境省リスク評価第3巻 (2004))、8.2 ppm (EPA RED (2008)、EPA RED Amendment (2009))、9.1 ppm (EHC 127 (1992))、9.2 ppm (DFGOT vol. 16 (2001))、7.8-65.4 ppm (NITE初期リスク評価書 (2007)) との報告に基づき、區(qū)分1とした。なお、LC50値が飽和蒸気圧濃度 (360,526 ppm) の90%より低いため、ミストを含まないものとしてppmを単位とする基準値を適用した。
吸入:粉じん及びミスト
データ不足のため分類できない。
皮膚腐食性及び皮膚刺激性
ヒトに対する10%試験物質(zhì)のパッチテストにおいて、適用 48 時間後に全被験者 (20 例) に水皰、壊死、炎癥性細胞浸潤や乳頭層の浮腫がみられた (NITE初期リスク評価書 (2007)、EU-RAR (2001)、ATDSR (2007))。また、ウサギを用いた皮膚刺激性試験において強度の刺激性 (NITE初期リスク評価書 (2007)、EU-RAR (2001)) や、浮腫及び紅斑 (IRIS Tox. Review (2003)) が報告されている。以上の結(jié)果から、區(qū)分1とした。なお、本物質(zhì)は、EU DSD分類において「C; R34」、EU CLP分類において「Skin. Corr. 1B H314」に分類されている。
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性
ウサギを用いた眼刺激性試験において、1%の試験物質(zhì)の適用により強度の刺激性を示すという報告 (NITE初期リスク評価書 (2007)、EU-RAR (2001))や、結(jié)膜浮腫 (EHC 127 (1992))、眼病変 (IRIS Tox. Review (2003)) を示すとの報告がある。ヒトに対するボランティアの試験において眼に対する刺激性が報告されている (NITE初期リスク評価書 (2007)、EU-RAR (2001)、ATSDR (2007))。また、本物質(zhì)は皮膚腐食性及び刺激性について區(qū)分1としており、眼に対する非可逆的作用を有すると考えられる。以上の結(jié)果から、區(qū)分1とした。
呼吸器感作性
データ不足のため分類できない。
皮膚感作性
データ不足のため分類できない。なお、モルモットを用いたマキシマイゼーション試験において陰性を示したとの報告がある (EU-RAR (2001)、NITE初期リスク評価書 (2007)、CEPA (2000))。しかしこの試験は詳細不明であり、EU-RAR (2001) は本試験から感作性について明確な判斷ができないとしている。従って分類に用いるには不十分なデータと判斷した。
生殖細胞変異原性
ガイダンスの改訂により「區(qū)分外」が選択できなくなったため、「分類できない」とした。すなわち、in vivoでは、マウスの優(yōu)性致死試験で陰性、ラットの骨髄細胞及び末梢血リンパ球の染色體異常試験で陰性結(jié)果が報告されている (NITE初期リスク評価書 (2007)、環(huán)境省リスク評価第3巻 (2004)、SIAP (2000)、EU-RAR (2003))。In vitroでは、細菌の復帰突然変異試験、哺乳類培養(yǎng)細胞の遺伝子突然変異試験、染色體異常試験、姉妹染色分體交換試験でいずれも陰性、陽性の結(jié)果が混じる (NITE初期リスク評価書 (2007)、環(huán)境省リスク評価第3巻 (2004)、SIAP (2000)、EU-RAR (2003)、ACGIH (7th, 2001)、ATSDR (2007)) が、SIAP (2000)、EU-RAR (2003) では、これらの陽性結(jié)果は総じて細胞毒性を示す用量あるいはその近傍での誘発であり、細胞毒性による影響と評価している。なお、ヒトの培養(yǎng)細胞を用いるDNA単鎖切斷やDNA-タンパク質(zhì)架橋形成試験では陽性を示している (NITE初期リスク評価書 (2007))。 以上より、本物質(zhì)は、DNAに対し損傷を與えるが、in vivoにおいては遺伝毒性を有しないと考えられた。
発がん性
IARCでグループ3 (IARC 63 (1995))、ACGIHでA4 (ACGIH (7th, 2001))、DFGOTで3B (DFGOT vol. 16 (2001)) でいずれもヒトに対する発がん性物質(zhì)として分類できないと報告されている。また、EPA (1988) ではCに分類されており、これはGHSの區(qū)分2に相當するが、このEPAの評価は古く、より新しい評価では、IRIS Tox. Review (2003) において発がん性については不十分、EU-RAR (2003)、SIAP (2000) においてもヒト発がん性を示すデータが不十分と評価している。以上より、「分類できない」とした。データを追加し區(qū)分を変更した。
生殖毒性
ラットを用いた経口経路での2世代生殖毒性試験において、親動物毒性 (體重減少及び腺胃粘膜のびらん、前胃粘膜の過形成/角化亢進)、死亡) がみられる用量で児動物の體重低下がみられている (NITE初期リスク評価書 (2007))。ラットを用いた吸入経路の生殖発生毒性試験では、生存?死亡胎仔、吸収胚、黃體の數(shù)に影響はみられていない (環(huán)境省リスク評価第3巻 (2004))。
ラットを用いた経口経路での催奇形性試験において母動物の死亡 (14/40例) がみられる用量で、骨格異常、化骨遅延、胎児の平均及び同腹児體重の低下が認められた。一方、ウサギを用いた経口経路での催奇形性試験では母動物毒性がみられる用量において胚毒性、胎児毒性、催奇形性は認められていない (NITE初期リスク評価書 (2007))。
上記のとおり、生殖能に影響はみられず、児の発生に対しては重篤な母動物毒性がみられる用量でのみ影響がみられることから區(qū)分外とした。