急性毒性
経口
ラットのLD50値として7件のデータ(708 mg/kg、562 mg/kg、794 mg/kg、681 mg/kg、735 mg/kg、355 mg/kg、358 mg/kg)が報告されている(DFGMAK-Doc. 16 (2001))。GHS分類:區(qū)分4 ラットのLD50値として7件のデータ(708 mg/kg、562 mg/kg、794 mg/kg、681 mg/kg、735 mg/kg、355 mg/kg、358 mg/kg)が報告され(DFGMAK-Doc. 16 (2001))、全て區(qū)分4に該當する。
経皮
ウサギのLD50値として2件のデータ(311 mg/kg、約1800 mg/kg)が報告され(DFGMAK-Doc. 16 (2001))、1件が區(qū)分4、1件が區(qū)分3に該當する。GHS分類:區(qū)分3 ウサギのLD50値として2件のデータ(311 mg/kg、約1800 mg/kg)が報告され(DFGMAK-Doc. 16 (2001))、1件が區(qū)分4、1件が區(qū)分3に該當することから、危険性の高い方の區(qū)分を採用し、區(qū)分3とした。
吸入:ガス
常溫で液體である。GHS分類:分類対象外 常溫で液體(liquid)(Merck (14th, 2006))である。
吸入:蒸気
データなし。GHS分類:分類できない データなし。
吸入:粉じん及びミスト
ラットのLC50値は0.586 mg/L/4h(DFGMAK-Doc. 16 (2001))である。なお、エアゾール(aerosol)にばく露と記載されている(DFGMAK-Doc. 16 (2001))のでミストの基準値を適用した。GHS分類:區(qū)分3 ラットのLC50値は0.586 mg/L/4h(DFGMAK-Doc. 16 (2001))に基づき、區(qū)分3とした。なお、エアゾール(aerosol)にばく露と記載されている(DFGMAK-Doc. 16 (2001))のでミストの基準値を適用した。
皮膚腐食性及び刺激性
ウサギの皮膚に45~50%濃度のプロピレングリコール溶液として0.5 mLを4時間適用した試験において、痂皮形成と組織損傷を伴う重度の紅斑および浮腫を生じ、刺激性スコアは最大値8.0で腐食性(corrosive)として分類されている(DFGMAK-Doc. 16 (2001))。GHS分類:區(qū)分1 ウサギの皮膚に45~50%濃度のプロピレングリコール溶液として0.5 mLを4時間適用した試験において、痂皮形成と組織損傷を伴う重度の紅斑および浮腫を生じ、刺激性スコアは最大値8.0で腐食性(corrosive)として分類された(DFGMAK-Doc. 16 (2001))ことから、區(qū)分1とした。
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性
ウサギの結膜嚢に45%溶液0.1 mLを適用した試験で、結膜、角膜および虹彩に重度の刺激を生じ7日以上持続し、腐食性(corrosive)として分類されている(DFGMAK-Doc. 16 (2001))。なお、本物質は皮膚に対しても腐食性物質に分類している。GHS分類:區(qū)分1 ウサギの結膜嚢に45%溶液0.1 mLを適用した試験で、結膜、角膜および虹彩に重度の刺激を生じ7日以上持続し、腐食性(corrosive)として分類された(DFGMAK-Doc. 16 (2001))ことから區(qū)分1とした。なお、本物質は皮膚に対しても腐食性物質に分類している。
呼吸器感作性
データなし。GHS分類:分類できない データなし。
皮膚感作性
モルモットのマキシマイゼーション試験において、誘導段階後21日目の惹起で0.2%溶液により陽性率は25%(5/20)、0.1%溶液により35%(7/20)、35日目に0.1%溶液により40%(8/20)を示し、中等度の感作性物質と結論付けられている(DFGMAK-Doc. 16 (2001))。一方、ヒトの職業(yè)ばく露でアレルギー反応が報告され、パッチテストで陽性反応が認められた癥例(DFGMAK-Doc. 16 (2001))、さらに濕疹の患者が本物質または本物質を含有する物質のパッチテストで陽性反応が認められた癥例(DFGMAK-Doc. 16 (2001))、ヒト被験者を用いた累積パッチ試験で、惹起処置によりアレルギー反応を起こした事例(DFGMAK-Doc. 16 (2001))なども含め複數(shù)の報告がある。さらに、Contact Dermatitis (Frosch)には皮膚感作性物質として掲載されている(Contact Dermatitis (Frosch) (4th, 2006))。以上より、ヒトで高頻度の癥例報告があり、モルモットのマキシマイゼーション試験で0.1%の濃度により35~40%の動物が反応したことから、區(qū)分1Aとした。GHS分類:區(qū)分1A モルモットのマキシマイゼーション試験において、誘導段階後21日目の惹起で0.2%溶液により陽性率は25%(5/20)、0.1%溶液により35%(7/20)、35日目に0.1%溶液により40%(8/20)を示し、中等度の感作性物質と結論付けられている(DFGMAK-Doc. 16 (2001))。一方、ヒトの職業(yè)ばく露でアレルギー反応が報告され、パッチテストで陽性反応が認められた癥例(DFGMAK-Doc. 16 (2001))、さらに濕疹の患者が本物質または本物質を含有する物質のパッチテストで陽性反応が認
生殖細胞変異原性
ラットの骨髄を用いた染色體異常試験(體細胞in vivo変異原性試験)において、構造異常を有する染色體の発生率増加はなく、陰性であった(DFGMAK-Doc. 16 (2001))。なお、in vitro試験として、エームス試験で陰性、CHO細胞を用いた染色體異常試験で陽性、また、CHO細胞を用いたHPRT遺伝子突然変異試験で陰性がそれぞれ報告されている(DFGMAK-Doc. 16 (2001))。GHS分類:區(qū)分外 ラットの骨髄を用いた染色體異常試験(體細胞in vivo変異原性試験)において、構造異常を有する染色體の発生率増加はなく、陰性であった(DFGMAK-Doc. 16 (2001))ことから區(qū)分外とした。なお、in vitro試験として、エームス試験で陰性、CHO細胞を用いた染色體異常試験で陽性、また、CHO細胞を用いたHPRT遺伝子突然変異試験で陰性がそれぞれ報告されている(DFGMAK-Doc. 16 (2001))。
発がん性
データ不足。なお、マウスに18ヵ月間混餌投與した試験において、高濃度群の1000 ppmでリンパ肉腫、肝細胞癌、線維腺腫、肺腺腫が認められたが、それらの発生率は対照群での自然発生腫瘍のそれと変わらなかった(DFGMAK-Doc. 16 (2001))と報告されているが、その他にデータはなく分類できない。GHS分類:分類できない データ不足。なお、マウスに18ヵ月間混餌投與した試験において、高濃度群の1000 ppmでリンパ肉腫、肝細胞癌、線維腺腫、肺腺腫が認められたが、それらの発生率は対照群での自然発生腫瘍のそれと変わらなかった(DFGMAK-Doc. 16 (2001))と報告されているが、その他にデータはなく分類できない。
生殖毒性
ラットおよびウサギの器官形成期に経口投與した試験において、母動物に一般毒性として體重増加抑制がみられ、仔の発生に対しては、ラットの高用量で著床後胚損失を伴わず早期吸収が僅かに増加したことを除き、両動物種とも胎仔毒性の明確な証拠はなく、仔の発生に対する悪影響は報告されていない(DFGMAK-Doc. 16 (2001))。しかし、親動物の性機能および生殖能に対する影響についてはデータ不十分である。GHS分類:分類できない ラットおよびウサギの器官形成期に経口投與した試験において、母動物に一般毒性として體重増加抑制がみられ、仔の発生に対しては、ラットの高用量で著床後胚損失を伴わず早期吸収が僅かに増加したことを除き、両動物種とも胎仔毒性の明確な証拠はなく、仔の発生に対する悪影響は報告されていない(DFGMAK-Doc. 16 (2001))。しかし、親動物の性機能および生殖能に対する影響についてはデータ不十分であり「分類できない」とした。
特定標的臓器毒性(単回ばく露)
ラットに経口投與した試験で、31.6 mg/kg以上で活動低下、316 mg/kg以上で運動失調、1000 mg/kg以上で正向反射の消失、別の試験では500 mg/kg以上で中樞神経系の抑制、円背位、1000 mg/kg以上で振戦、虛脫が見られた。一方、ウサギに経皮投與により291 mg/kg以上で鈍麻、運動失調、虛脫、後肢部分麻痺、また、ラットに吸入投與(ミスト)では94 mg/m3以上で運動失調、虛脫、鈍麻の中樞神経系抑制癥狀が報告されている(DFGMAK-Doc. 16 (2001))。癥狀がガイダンス値區(qū)分1の用量範囲でも発現(xiàn)している。GHS分類:區(qū)分1(中樞神経系) さらに、吸入ばく露試験では58 mg/m3/4h(ミスト)以上で、呼吸困難、徐呼吸、および呼吸音が観察され、肉眼病理學的検査により、背景対照と比べ有意差が示された唯一の所見は、229~671 mg/m3/4hでの肺の変化であった(DFGMAK-Doc. 16 (2001))とも記述されている。GHS分類:區(qū)分1(呼吸器系) ラットに経口投與した試験で、31.6 mg/kg以上で活動低下、316 mg/kg以上で運動失調、1000 mg/kg以上で正向反射の消失、別の試験では500 mg/kg以上で中樞神経系の抑制、円背位、1000 mg/kg以上で振戦、虛脫が見られた。一方、ウサギに経皮投與により291 mg/kg以上で鈍麻、運動失調、虛脫、後肢部分麻痺、また、ラットに吸入投與(ミスト)では94 mg/m3以上で運動失調、虛脫、鈍麻の中樞神経系抑制癥狀が報告されている(DFGMAK-Doc. 16 (2001))。以上より、
特定標的臓器毒性(反復ばく露)
ラット用いた90日間(6時間/日)の吸入ばく露試験(0.05, 0.64および6.39 mg/m3(ミスト))において、高濃度群の6.39 mg/m3で呼吸困難、徐呼吸、鼻腔に鼻中隔粘膜の分泌細胞過形成、粘膜の好中球浸潤、呼吸上皮の扁平上皮化生、上皮內への小滴出現(xiàn)が観察され(DFGMAK-Doc. 16 (2001))、この濃度はガイダンス値區(qū)分1の範囲に相當している。なお、ラットに115 mg/kg bw/dayまでの用量を90日間混餌投與により投與の影響はなく(DFGMAK-Doc. 16 (2001))、また、ラットに14.87 mg/kg/dayまでの用量を90日間経皮投與により、血液、生化學などの検査値の変化が散見されたが、剖検および病理組織學的検査では投與に関連する変化は明らかではなかった(DFGMAK-Doc. 16 (2001))と報告されている。GHS分類:區(qū)分1(気道) ラット用いた90日間(6時間/日)の吸入ばく露試験(0.05, 0.64および6.39 mg/m3(ミスト))において、高濃度群の6.39 mg/m3で呼吸困難、徐呼吸、鼻腔に鼻中隔粘膜の分泌細胞過形成、粘膜の好中球浸潤、呼吸上皮の扁平上皮化生、上皮內への小滴出現(xiàn)が観察され(DFGMAK-Doc. 16 (2001))、この濃度はガイダンス値區(qū)分1の範囲に相當していることから區(qū)分1(気道)とした。なお、ラットに115 mg/kg bw/dayまでの用量を90日間混餌投與により投與の影響はなく(DFGMAK
吸引性呼吸器有害性
データなし。GHS分類:分類できない データなし。