急性毒性
経口
ラットを用いた経口投與試験のLD50値は5,190 mg/kg、>4,640 mg/kg、>15,800 mg/kg(EHC 110(1990))と記述されている。最新のLD50値は>4,640 mg/kgだが、確定値5,190 mg/kgを採用し區(qū)分外とした。
経皮
ウサギを用いた経皮投與試験のLD50値は>7,900 mg/kg(EHC 110(1990))との記述から、區(qū)分外とした。
吸入
吸入(ミスト): データがないので分類できない。
吸入(蒸気): データがないので分類できない。
吸入(ガス): GHS定義上の液體であるため、ガスでの吸入は想定されず、分類対象外とした。
皮膚腐食性?刺激性
モルモットを用いた皮膚刺激性試験で、「o-、p-體はモルモットの皮膚を中程度に刺激し、m-體は軽度に刺激したが、異性體混合物で刺激性はなかったと報(bào)告されている」(環(huán)境省リスク評(píng)価第4巻(2005))との記述があるので、區(qū)分外とした。 なお、RTECS (2008)に、ウサギを用いた皮膚刺激性試験で、ばく露時(shí)間は不明だが「mild」という記述がある。
眼に対する重篤な損傷?刺激性
「高溫でのみ蒸気が眼を刺激する可能性がある」(HSDB(2003))との記述があるが、データが不十分なので分類できない。
呼吸器感作性又は皮膚感作性
呼吸器感作性:データがないので分類できない。
皮膚感作性:データがないので分類できない。
生殖細(xì)胞変異原性
體細(xì)胞in vivo遺伝毒性試験(ラット肝細(xì)胞を用いたUDS試験)で「不定期DNA合成を誘発しなかった」(環(huán)境省リスク評(píng)価第4巻(2005))との記述があり、in vitro変異原性試験ではCHO培養(yǎng)細(xì)胞を用いた染色體異常試験、CHO培養(yǎng)細(xì)胞を用いた姉妹染色分體交換試験、ネズミチフス菌を用いた復(fù)帰突然変異試験でいずれも「陰性」(NTP DB(Access on November 2008))との記述があるが、in vivo変異原性試験の結(jié)果がないので分類できない。
発がん性
主要な國際的評(píng)価機(jī)関による評(píng)価がなされていないので分類できない。 なお、本異性體混合物を79%含有する調(diào)剤(m-體21%、p-體4%、o-體1%未満、その他は構(gòu)造未同定)を雌雄ラットと雌雄マウスに2年間混餌投與した試験では、いずれも「本混合物に関連した腫瘍発生は見られなかった」(NTP TR433(1994))旨の記述がある。
生殖毒性
妊娠6-18日のラットを用いた試験で「高用量では母動(dòng)物の死亡率が増加したが、奇形頻度に有意な差は見られなかった」(EHC 110(1990))旨の記述がある。また、o-體含有率9 %未満の調(diào)剤をラットに経口投與した試験で「精子形態(tài)異常の増加に用量依存性が見られ、生存児を出産する雌の數(shù)が著しく減少した。一腹あたりの児數(shù)と児の生存能力が減少したが、発生への影響は見られなかった」(EHC 110(1990))旨の記述があり、一次文獻(xiàn)(Toxicology, 46 (1987))を精査した結(jié)果、「雌雄親動(dòng)物はいずれも臨床癥狀、體重低下を示さなかった」との記述があるので、區(qū)分1Bとした。
特定標(biāo)的臓器?全身毒性(単回ばく露)
ヒト癥例として「下肢の筋力低下から顕著な麻痺へ移行しやすく回復(fù)に時(shí)間がかかる。病理組織學(xué)的には軸索変性が見られるが、その個(gè)人差は大きい」(EHC 110(1990))旨の記述があるので、區(qū)分1(神経系)とした。 なお、本物質(zhì)(異性體混合物)としては動(dòng)物データがない。最も有害性が強(qiáng)いo-體についてのラットを用いた単回経口投與試験では、區(qū)分2のガイダンス値の範(fàn)囲內(nèi)で「脊髄の変性が見られた」(EHC 110(1990))との記述がある。
特定標(biāo)的臓器?全身毒性(反復(fù)ばく露)
ヒト影響として「本物質(zhì)(o-體1%未満)の製造工場で下肢の永久麻痺となった労働者の発生例が報(bào)告されており、製造過程では6~10%のo-體にばく露されていた」(環(huán)境省リスク評(píng)価第4巻(2005))との記述がある。動(dòng)物については、o-體をほとんど含有しない調(diào)剤によるラットを用いた3ヶ月間経口投與試験で「病理組織學(xué)的に影響は見られなかったので、短期的には有害性は低いと著者らは結(jié)論した」(EHC 110(1990))旨の記述があるが、o-體を1%含有する本物質(zhì)をラットに13週間強(qiáng)制経口投與または混餌投與した試験では、いずれも「副腎皮質(zhì)の細(xì)胞質(zhì)空胞変性が用量依存的にみられる」(NTP TR433(1994))と記述されており、副腎への影響は區(qū)分2のガイダンス範(fàn)囲內(nèi)で見られた。o-體の含有率で有害性は大きく異なると考えられるが、神経系については6~10%のo-體にばく露されたヒト癥例を優(yōu)先し區(qū)分1(神経系)、區(qū)分2(副腎)とした。
吸引性呼吸器有害性
本物質(zhì)の動(dòng)粘性率は60 cSt(25℃)と4.0 cSt(100℃)(EHC 110(1990))と記述されている。よって40℃での動(dòng)粘性率は<60 mm2/sかつ>4.0 mm2/sに相當(dāng)するが、この間にガイダンス値があり分類できない。