急性毒性
経口
ラットを用いた経口投與試験のLD50値として、6,600 mg/kg (Patty (5th, 2001))、17,500 mg/kg、10,200 mg/kg (ACGIH(7th, 2001)) があるが、低値でかつ新しいデータである6,600 mg/kgから、區(qū)分外とした。
経皮
ウサギを用いた経皮投與試験 (OECD TG 402、GLP) のLD50値>2,000 mg/kg(IUCLID (2000))から、區(qū)分外とした。
吸入
吸入(ミスト): 本物質(zhì)は25℃の飽和蒸気圧濃度が1.3 mg/L(128 ppm)の液體である。ラットを用いた4時間吸入ばく露試験のLC50値>4.7 mg/L (ACGIH (7th, 2001)) との記述、ラットを用いた4時間エアロゾル吸入ばく露試験(OECD TG 403、GLP)のLC50値>4.3 mg/L (IUCLID (2000))との記述があり、いずれも飽和蒸気圧濃度を超えているため、ミスト基準を適用したが、區(qū)分を特定できないので、分類できない。
吸入(蒸気): データがないので分類できない。
吸入(ガス): GHS定義上の液體であるため、ガスでの吸入は想定されず、分類対象外とした。
皮膚腐食性?刺激性
List2の情報源に、2件のウサギを用いた24時間Draize試験で、「moderately irritating、PII値=3.01」、「not irritating、PII値=0.04」 (IUCLID (2000)) との記述があるが、List1の情報源に、ウサギの皮膚に「moderately」な刺激あり(ACGIH (7th, 2001))と記述されているため、本物質(zhì)による刺激性が否定できない。よって區(qū)分2とした。
眼に対する重篤な損傷?刺激性
ウサギの眼に対し「nonirritating」 (ACGIH (7th, 2001)) とあり、また、ウサギを用いた眼刺激性?腐食性試験(OECD TG 405、GLP)で、「Draize score:0.3/110」(IUCLID (2000)) の記述から、區(qū)分外とした。
呼吸器感作性又は皮膚感作性
皮膚感作性:50人及び51人による2件のヒトパッチテストで、「感作性なし」(ACGIH (7th, 2001)1件、IUCLID (2000)2件)との記述があるので、區(qū)分外とした 。
呼吸器感作性:データがないので、分類できない。
生殖細胞変異原性
體細胞in vivo変異原性試験(ラット骨髄細胞を用いた染色體異常試験(OECD TG 475、GLP))で「陰性」 (ACGIH (7th, 2001)、IUCLID (2000)) との記述から、區(qū)分外とした。
なお、in vitro変異原性試験として、ネズミチフス菌を用いたAmes試験、CHO培養(yǎng)細胞を用いたHGPRT試験及びラット肝培養(yǎng)細胞を用いる不定期DNA合成試験で、いずれも「陰性」 ((ACGIH (7th, 2001)、IUCLID (2000)) との記述あり。
発がん性
主要な國際的評価機関による評価がなされておらず、データ不足のため、分類できない。
なお、雌雄マウスを用いた37週間経皮投與試験で、「not carcinogenic」(ACGIH(7th, 2001))、「投與量50 mg/Lで、影響ない」(IUCLID(2000))旨の記述がある。
生殖毒性
ラットを用いた出生前発達毒性試験(OECD TG 414、GLP)において、「母動物に対する有害影響がない用量で、催奇形性なし」 (ACGIH (7th, 2001)、IUCLID (2000)) との記述がある。また、ラットを用いた催奇形性試験(Bio dynamics, Inc, method、GLP)において「母動物の摂餌量減少がみられた用量で、児に影響がない」旨 (IUCLID (2000))の記述がある。また、ラットを用いた二世代生殖毒性試験(OECD TG 416、GLP)で「本物質(zhì)を30、100、300、1000 ppm(換算値:1.8-2.5、6.1-8.3、18.5-24.4、62.0-81.2 mg/kg)で混餌投與した親動物の交配、繁殖力に用量依存性の影響は見られず、投與に関する生殖器官の組織病理學的変性も見られなかった」(USCh (2004))旨の記述がある。以上より、區(qū)分外とした。