急性毒性
経口
GHS分類: 區(qū)分4 ラットのLD50値として、671 mg/kgとの報告 (SIDS (2010)) に基づき區(qū)分4とした。
経皮
GHS分類: 區(qū)分外 ウサギのLD50値として、> 8,000 mg/kg (HSDB (Access on May 2017)) との報告に基づき區(qū)分外とした。
吸入:ガス
GHS分類: 分類対象外 GHSの定義における固體である。
吸入:蒸気
GHS分類: 分類対象外 GHSの定義における固體である。
吸入:粉じん及びミスト
GHS分類: 分類できない データ不足のため分類できない。ラットの1時間吸入LC50値として、> 5.91 mg/L (4時間換算値: > 1.478mg/L) (HSDB (Access on May 2017)) との報告があるが、このデータのみでは區(qū)分を特定できないので分類できない。
皮膚腐食性及び皮膚刺激性
GHS分類: 區(qū)分外 ウサギを用いた皮膚刺激性試験で、適用後24時間で軽度の浮腫を誘発し、72時間以內(nèi)に回復(fù)した (一次刺激スコア 0.2 (最大値8)) との報告 (SIAP (2010)、HSDB (Access on May 2017)) から軽度の刺激性を有すると考えられ、區(qū)分外 (國連分類基準の區(qū)分3) とした。
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性
GHS分類: 區(qū)分2B ヒトの眼に対して刺激性があるとの報告 (HSDB (Access on May 2017)) と 、ウサギを用いた眼刺激性試験で軽度の刺激性がみられたとの報告 (SIAP (2010)、HSDB (Access on May 2017)) から、區(qū)分2Bとした。
呼吸器感作性
GHS分類: 區(qū)分1 本物質(zhì)は、気管支喘息を引き起こすとの報告 (HSDB (Access on May 2017)) から、區(qū)分1とした。
皮膚感作性
GHS分類: 區(qū)分1 本物質(zhì)が染毛剤に含まれ、理髪師や消費者に対する接觸性皮膚炎の原因物質(zhì)であるとの記載 (Contact Dermatitis (5th ed., 2011)) や、本物質(zhì)が皮膚感作性を有するとの複數(shù)事例の報告 (SCCS (2011)) から、區(qū)分1とした。
生殖細胞変異原性
GHS分類: 區(qū)分2 In vivoでは、ラットの優(yōu)性致死試験で陰性、マウスの骨髄細胞を用いた小核試験で陽性 (厚労省既存化學(xué)物質(zhì)毒性データベース (Access on May 2017)、SIDS (2010))、in vitroでは、細菌の復(fù)帰突然変異試験で陰性、陽性の結(jié)果、哺乳類培養(yǎng)細胞のマウスリンフォーマ試験で陽性、遺伝子突然変異試験で陰性、染色體異常試験で陽性、姉妹染色分體交換試験で陽性、陰性の結(jié)果である (厚労省既存化學(xué)物質(zhì)毒性データベース (Access on May 2017)、SIDS (2010)、PATTY (6th, 2012)、NTP DB (Access on May 2017))。以上より、ガイダンスに従い區(qū)分2とした。
発がん性
GHS分類: 分類できない ラットに本物質(zhì)を最大30 mg/kg/day の用量で2年間強制経口投與した試験で発がん性はみられなかった (SCCS (2011))。また、本物質(zhì)の誘導(dǎo)體 (フェナセチンなど) には発がん性があるとの報告があるが、本物質(zhì)に発がん性があることを示す証拠はないと記述されている (PATTY (6th, 2012))。以上、本物質(zhì)は発がん性を示さないと考えられるが、區(qū)分外とするにはデータ不足と判斷し、分類できないとした。
生殖毒性
GHS分類: 區(qū)分2 ラットを用いた強制経口投與による簡易生殖毒性試験では、親動物に死亡 (雄4/12例、雌2/12例)、體重増加抑制がみられた 500 mg/kg/dayにおいて、雌親動物に性周期の回帰停止、妊娠期間の延長、分娩及び哺育行動の不良が、児動物に死産率の高値、出生率の低値、生後4日の生存率の低値が認められた (厚労省既存化學(xué)物質(zhì)毒性データベース (Access on May 2017)、SIDS (2010)、SCCS (2011))。一方、妊娠ラットに対し妊娠0~20日に混餌投與した発生毒性試験では、母動物に體重増加抑制がみられる用量よりも低い用量から著床後胎児死亡の増加がみられたが、胎児には骨格変異や成長遅延による腎乳頭未発達がみられたものの、奇形発生の増加はみられなかった (SIDS (2010)、環(huán)境省リスク評価第5巻:暫定的有害性評価シート (2006))。しかし、妊娠ラットの器官形成期 (妊娠6~15日) に強制経口投與した結(jié)果、85 mg/kg/day以上で母動物に體重増加抑制がみられ、250 mg/kg/dayでは胎児に奇形発生 (骨格奇形、無眼、水頭癥) が認められた (SCCS (2011))。また、妊娠ラットの妊娠11日に単回強制経口投與した試験で、母動物に體重増加抑制がみられる用量で尾の異常がみられた (SIDS (2010)、環(huán)境省リスク評価第5巻:暫定的有害性評価シート (2006))。なお、妊娠ハムスターの腹腔內(nèi)又は靜脈內(nèi)投與試験では外表奇形 (脳瘤、眼?尾の奇形) がみられたが、経口投與では奇形は生じなかったとの報告がある (SIDS (2010)、PATTY (6th, 2012)、SCCS (2011)、環(huán)境省リスク評価第5巻:暫定的有害性評価シート (2006))。
以上、ラットの簡易生殖毒性試験では母動物の致死量で生殖発生影響がみられた。一方、妊娠ラットを用いた経口投與による3つの発生毒性試験のうち1試験では、母動物毒性発現(xiàn)量より低用量から胎児毒性が生じ、他の2試験では母動物毒性用量で骨格奇形や外表奇形の発生が認められた。実験動物での発生毒性影響は概ね母動物毒性発現(xiàn)量でみられていることから、區(qū)分2とした。
特定標的臓器毒性(単回ばく露)
GHS分類: 分類できない データ不足のため分類できない。舊分類は本物質(zhì)がヒトでメトヘモグロビン血癥を起こすとの情報 (PATTY (4th, 1999)) に基づいて血液系を標的臓器としていたが、確認した結(jié)果、メトヘモグロビン血癥を起こすことが考えられるとの記述であり、この情報はPATTY (6th, 2012) には記載されていない。また、環(huán)境省リスク評価第5巻:暫定的有害性評価シート (2006) には、本物質(zhì)は大量に吸収されると、メトヘモグロビン血癥を起こすとの記述 (出典: 後藤ら、産業(yè)中毒便覧 増補版 (1992)) があるが、元資料を確認したところ、ばく露狀況の詳細や件數(shù)の記載はなく、原典の情報もないため、詳細確認不能であった。したがって、以上の情報は分類根拠としなかった。実験動物では、ラットの単回経口ばく露試験において、嗜眠と立毛がみられ、一部の動物に唾液腺の浮腫が認められたとの報告 (SIDS (2010)) があるが、これらの癥狀のみでは標的臓器を特定できない。
特定標的臓器毒性(反復(fù)ばく露)
GHS分類: 區(qū)分2 (腎臓) ヒトについて明確な報告はない。 実験動物については、ラットを用いた強制経口投與による28日間反復(fù)投與毒性試験において、區(qū)分2のガイダンス値の範囲である100 mg/kg/day (90日換算値: 31 mg/kg/day) 以上で褐色尿、尿沈渣の上皮細胞、腎臓の絶対及び相対重量高値、好塩基性尿細管、區(qū)分2のガイダンス値の範囲を超える500 mg/kg/day (90日換算値: 156 mg/kg/day) で赤血球低値、ヘマトクリット値?ヘモグロビン濃度の低値、網(wǎng)狀赤血球數(shù)の高値、肝臓の重量増加、腎臓の皮髄境界部の白色線條、脾臓の髄外造血亢進、脾臓のヘモジデリン色素の増加等の報告がある (厚労省既存化學(xué)物質(zhì)毒性データベース (Access on May 2017)、SIDS (2010)、環(huán)境省リスク評価第5巻:暫定的有害性評価シート (2006))。また、ラットを用いた混餌による6ヵ月間反復(fù)経口投與毒性試験において、區(qū)分2のガイダンス値の範囲內(nèi)である35 mg/kg/day以上で腎癥、區(qū)分2のガイダンス値を超える350 mg/kg/dayで體重増加抑制、赤血球數(shù)?ヘモグロビン濃度の減少がみられている (環(huán)境省リスク評価第5巻:暫定的有害性評価シート (2006)、PATTY (6th, 2012))。 以上、血液系、腎臓に影響がみられるが區(qū)分2のガイダンス値の範囲內(nèi)では腎臓にのみ影響がみられていることから、區(qū)分2 (腎臓) とした。
吸引性呼吸器有害性
GHS分類: 分類できない 情報なし
GHS分類: 分類できない データ不足のため分類できない。