急性毒性
経口
GHS分類: 區(qū)分4 ラットのLD50値として、1,300 mg/kg (ACGIH (7th, 2001)、DFGOT vol. 3 (1992))、1,348 mg/kg (DFGOT vol. 3 (1992))、1,410 mg/kg (ACGIH (7th, 2001)、PATTY (6th, 2012)) の報告に基づき、區(qū)分4とした。
経皮
GHS分類: 區(qū)分4 ウサギのLD50値として、1,692 mg/kg (DFGOT vol. 3 (1992))、1,770 mg/kg (ACGIH (7th, 2001)) の2件の報告に基づき、區(qū)分4とした。
吸入:ガス
GHS分類: 分類対象外 GHSの定義における液體である。
吸入:蒸気
GHS分類: 區(qū)分2 LC50値の報告はないが、ラットの単回吸入ばく露試験において、380 ppm、4時間の吸入ばく露後に40%が4日以內(nèi)に死亡したとの報告 (DFGOT vol. 3 (1992)) があり、LC50値は100~500 ppmの範囲に入ると考えられる。したがって區(qū)分2とした。なお、ばく露濃度が飽和蒸気圧濃度 (924 ppm) の90%より低いため、ミストがほとんど混在しないものとして、ppmを単位とする基準値を適用した。
吸入:粉じん及びミスト
GHS分類: 分類できない データ不足のため分類できない。
皮膚腐食性及び皮膚刺激性
GHS分類: 區(qū)分外 ヒトのパッチテストで刺激性なしとの報告や (HSDB (Access on May 2017)) 、ウサギを用いた刺激性試験で軽度の刺激性との報告がある (BUA 91 (1992)) ことから、區(qū)分外 (國連分類基準の區(qū)分3) とした。
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性
GHS分類: 區(qū)分2A ヒトの眼に対して刺激あるいは熱傷を引き起こすとの報告や (HSDB (Access on May 2017)) 、ウサギの眼への適用試験で中等度の刺激性との報告がある (HSDB (Access on May 2017)) ことから、區(qū)分2Aとした。
呼吸器感作性
GHS分類: 分類できない データ不足のため分類できない。
皮膚感作性
GHS分類: 分類できない データ不足のため分類できない。
生殖細胞変異原性
GHS分類: 分類できない データ不足のため分類できない。すなわち、in vivoデータはなく、in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験で陰性、哺乳類培養(yǎng)細胞のマウスリンフォーマ試験、小核試験、染色體異常試験、姉妹染色分體交換試験でいずれも陽性である (DFGOT vol. 21 (2005)、DFGOT vol. 3 (1992)、ACGIH (7th, 2001)、IARC 57 (1993)、NTP DB (Access on May 2017)、NTP TR360 (1989)、産衛(wèi)學會許容濃度の提案理由書 (1993))。
発がん性
GHS分類: 區(qū)分2 ラット及びマウスに2年間強制経口投與した発がん性試験において、ラットでは高用量群の雄で3/50例に脾臓の肉腫、1/50例に骨肉腫がみられた、脾臓の肉腫の発生率は自然発生率より高く、本物質(zhì)投與による影響と考えられた。一方、マウスでは高用量群の雌で前胃乳頭腫の発生率のわずかな増加がみられた (NTP TR360 (1989))。雄ラットの脾臓肉腫及び雌マウスの前胃乳頭腫に対して、NTPはそれぞれ発がん性のある程度の証拠及び不確かな証拠とした (NTP TR360 (1989)) が、IARCは実験動物での発がん性の証拠は限定的と結(jié)論し、グループ3に分類した (IARC 57 (1993))。その他、ACGIHがA4に分類した (ACGIH (7th, 2001)) のに対し、EUはCarc. 2に分類している (ECHA CL Inventory (Access on May 2017))。本物質(zhì)の基本骨格のアニリン (CAS番號 62-53-3: 本物質(zhì)と肝ミクロソームとの in vitro培養(yǎng)実験で副代謝物としてアニリンが生成 (HSDB (Access on May 2017)) は脾臓腫瘍を誘発し、區(qū)分2に分類されている (平成28年度分類結(jié)果、平成21年度分類結(jié)果) ことを踏まえ、本項は區(qū)分2とした。
生殖毒性
GHS分類: 分類できない ラットを用いた強制経口投與による反復投與毒性?生殖発生毒性併合試験 (OECD TG 422) において、一般毒性影響 (血液系等への影響) がみられる100 mg/kg/day まで生殖発生影響はみられなかった (経済産業(yè)省による安全性試験結(jié)果 (2011))。また、妊娠マウスの器官形成期 (妊娠6~13日) に365 mg/kg/day を強制経口投與した結(jié)果、母動物が6%死亡したが、出生児には生後3日まで異常はみられなかった (IARC 57 (1993)、環(huán)境省リスク評価第7巻:暫定的有害性評価シート (2009))。以上、反復投與毒性?生殖発生毒性併合試験はスクリーニング試験であり、この結(jié)果のみで區(qū)分外とはできない。また、妊娠マウスを用いた発生毒性試験は1用量のみの試験で、発生影響なしと結(jié)論するには不十分な試験と考えられ、本項は分類できないとした。
特定標的臓器毒性(単回ばく露)
GHS分類: 區(qū)分1 (中樞神経系、血液系)、區(qū)分3 (麻酔作用) ヒトでは本物質(zhì)による中毒癥狀は頭痛、チアノーゼ、めまい、努力呼吸、麻痺及び痙攣であるとの記載がある (HSDB (Access on May 2017))。事故によるばく露の癥例としては、本物質(zhì)とフェノールの混合物の入った桶から高溫の蒸気に數(shù)分間ばく露した労働者が、直後に虛脫して、8時間にわたり意識喪失し、その後、視覚障害、耳鳴り、強度の腹痛を訴えたとの報告及び本物質(zhì)を容器間で移す作業(yè)を7時間行った労働者が、中毒癥狀を示したとの報告がある (ACGIH (7th, 2001)、環(huán)境省リスク評価第7巻:暫定的有害性評価シート (2009))。これらの2癥例の癥狀はアニリンの中毒癥狀に酷似していると記述されている ((ACGIH (7th, 2001)、環(huán)境省リスク評価第7巻:暫定的有害性評価シート (2009))。 実験動物では、イヌへの本物質(zhì)50 mg/kgの単回経口投與 (ACGIH (7th, 2001)、DFGOT vol. 3 (1992)、BUA 91 (1992))、ネコへの本物質(zhì)48 mg/kgの単回経口投與 (BUA 91 (1992)) によりメトヘモグロビン生成が認められ、ネコでの中毒癥狀はチアノーゼ、呼吸困難及び運動失調(diào)であったとの報告がある (BUA 91 (1992))。これらの試験での用量はガイダンスの區(qū)分1の範囲に相當する。また、モルモットの単回経口投與試験において、區(qū)分2相當の2,000 mg/kgの用量で、衰弱、振戦、持続性及び間代性痙攣、緩徐呼吸を示して死亡したとの報告がある (HSDB (Access on May 2017))。 以上の情報を総合すると、本物質(zhì)は中樞神経系、血液系を標的臓器とすると考えられる。また中樞神経系に作用することから麻酔作用も有する可能性がある。したがって區(qū)分1 (中樞神経系、血液系)、區(qū)分3 (麻酔作用) とした。
特定標的臓器毒性(反復ばく露)
區(qū)分1のガイダンス値の範囲內(nèi)である3 mg/kg/day以上で脾臓のヘモジデリン沈著、造血亢進、區(qū)分2のガイダンス値の範囲內(nèi)である30 mg/kg/dayで脾臓の脂肪変性、線維化がみられている (NTP TR360 (1989)、環(huán)境省リスク評価第7巻:暫定的有害性評価シート (2009)、DFGOT vol. 3 (1992)、ACGIH (7th, 2001))。 なお、ラットを用いた吸入経路の試験の報告があり、100日間連続ばく露した試験では血液系のほかに脳や肝機能に影響がある旨報告されているが、環(huán)境省リスク評価第7巻:暫定的有害性評価シート (2009) には詳細不明との記載があり、産衛(wèi)學會許容濃度の提案理由書 (1993) には、ばく露技術(shù)の信頼度の低さ、及び用量反応関係の不十分さから脳、肝が標的臓器であるとは考え難いとの記載がある。また、ラットに4ヵ月間 (6時間/日、6日/週) ばく露した試験において血液系への影響のほか肝機能に影響がみられたとの報告があるが、環(huán)境省リスク評価第7巻:暫定的有害性評価シート (2009) に詳細不明との記載があり、DFGOT vol. 3 (1992) では不十分な記載の試験とされていることからこれらについては分類に用いなかった。 以上、メトヘモグロビン生成、溶血性貧血と関連する二次的あるいは適応性の所見が脾臓、肝臓、骨髄、腎臓等にみられており、區(qū)分1 (血液系) とした。
GHS分類: 區(qū)分1 (血液系) ヒトについては、長期に本物質(zhì)製造に従事していた作業(yè)者 (ばく露された人數(shù)及びばく露濃度不明) において、メトヘモグロビンレベルは5.2%にまで達するものがいたが、一方対照群 (18名) では1名でのみみられメトヘモグロビンレベルは2%であったと報告されている。また、作業(yè)者において貧血 (赤血球數(shù)の減少、ヘモグロビンの減少)、網(wǎng)狀赤血球の増加が認められたと報告されている (DFGOT vol. 3 (1992)、産衛(wèi)學會許容濃度の提案理由書 (1993))。 実験動物については、ラットを用いた強制経口投與による反復投與毒性?生殖発生毒性併合試験 (OECD TG 422) において、區(qū)分1のガイダンス値の範囲內(nèi)である1 mg/kg/day (90日換算値: 0.47 mg/kg/day) 以上で骨髄の赤芽球系細胞の過形成、脾臓のうっ血、10 mg/kg/day (90日換算値: 4.7 mg/kg/day) 以上で脾臓の髄外造血の亢進、區(qū)分2のガイダンス値の範囲內(nèi)である100 mg/kg/day (90日換算値: 47 mg/kg/day) で赤血球數(shù)?ヘモグロビン量?ヘマトクリット値?平均赤血球血色素濃度の低値、肝臓の髄外造血亢進、脾臓の白脾髄萎縮、骨髄の赤芽球系細胞の過形成等の報告がある (経済産業(yè)省による安全性試験結(jié)果 (2011))。このほか、ラット、マウスを用いた強制経口投與による13週間反復投與毒性試験及び2年間発がん性試験が実施されており、ラットの方がマウスよりも影響が強くみられている。ラットでは、13週間試験において、區(qū)分2のガイダンス値の範囲內(nèi)である31.25 mg/kg/day (90日換算値:22.57 mg/kg/day) 以上で脾臓の腫脹?造血亢進、脾臓?腎臓のヘモジデリン沈著、62.5 mg/kg/day (90日換算値: 45.14 mg/kg/day) 以上で肝臓のヘモジデリン沈著、骨髄の造血細胞過形成、125 mg/kg/day (90日換算値: 90.28 mg/kg/day) 以上で運動量低下がみられ、2年間発がん性試験において、
吸引性呼吸器有害性
GHS分類: 分類できない データ不足のため分類できない。なお、HSDB (Access on May 2017) に収載された數(shù)値データ (粘性率: 1.300 mPa?s (25℃)、密度: 0.9537 g/cm3 (20℃)) より、動粘性率は1.363 mm2/sec (25/20℃) と算出される。